KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

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なかなか人生ってのは

Posted on: 2013年7月8日(月) 21:21

nada03

熊谷主将のお父さんに送って貰った写真です。負けた後のミーティ
ングです。小さく見えている2番が主将です。

将来、社会のリーディングポジションに就いたときに、社会的弱者
の気持ちがわかってあげられるのは控えの選手かも知れんと僕は話
しました。

灘に合格し、成績優秀、クラブではレギュラー、現役で大学合格。

こういう人にはどうしても理解できないものがあるかもしれぬ。

試合に出られなかった選手たちは、出て負けた選手以上に悔しいや
ろうけど、だからこそわかるものがあるかもしれぬと話しました。

大学の合否も同じです。

進学校を出て、現役で難関大に合格したからといって人生の勝者に
なれるわけではありません。

人生に勝ち負けなどそもそもないのです。

問題は死ぬときに「自分の人生はこれでよかったのだ」と思えるか
どうか。想いを残すのは良くないわ。

その1点。

綺麗ごとではなくて。

ある程度の年齢にならないとわからんかもしれへんけどな。

負けたばかりの選手たちにどこまで響いたのかわからないけど、僕
からの最後のメッセージはそういうことでした。

先日、灘で講演してくださった方が「医者になる人が多いんですか。
頭いい人たちなのに、医者って・・・もったいないですね」と仰った。

おそらくそういう価値観のなかった生徒たちは頭をトンカチで殴られ
たような気分になったろう。

本当に医者になりたいと思うのであれば全く問題ない。

でも成績がいいから医者って価値観が進学校に蔓延してるのであれば
それはあまりにももったいないことです。

自分に課せられた社会的使命は他にあるかもしれません。

そういった他の価値観を見せてあげることも学校の役割だと思います。
その点では灘はとても良い環境にあると思っています。

野球で負けた選手たちが大人になってから「この人生で良かった」と
思えるぐらいに活躍してくれることを願っています。

この負けを長い人生の「勝ち」につなげてくれれば。

人生に勝ちも負けもないけどね。誰かと比べるという意味ではな。

でも自分の中での「勝ち」はあるからさ。後悔しない人生は全て勝ち。

 

 

今日も僕のブログにおいでくださってありがとうございました。
小杉健治の『父からの手紙』を読みました。感動して風呂の中
で泣きました。お勧めの小説です。

 


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