現在、連載させていただいてるのが『蛍雪時代』と『English Journal』のコラム
でして、前者が受験相談のコラムを、後者は英語の勉強法・授業法についての
コラムを、それぞれ書かせていただいている。
どちらも受験界あるいは英語界(という言葉はあるのか?)ではMAJORな雑誌
なので、あちこちに行っては「ケーセツ見てますよ」とか「イージェー面白いです」
とか言ってもらえる。
本当にありがたいこっちゃなと。
さて、東京で就活バカヤロー的なデモを大学生が行ったらしい。
大学生も大変やな。2回生ぐらいから就職活動をする人もいるらしいねぇ。
逆に企業が慌てるぐらい、全員が就活しなければどうなるんやろうな。大学生全
員が「自分探しの旅」なんかで印度やチベットに出かけたりしてさ。
めちゃくちゃ面白い、そして苦しい経験をして、人間としてオモロくなって日本に
帰ってくる。当然彼らは新卒ではないから採用対象ではない。
でもオモロイ人材にはなってる。どうなるかな。当然、引く手あまたになろう。
大学生が「お願いだから就職させてください」って頭を下げて会社にお願いする
ような状態ではよくないよね。
「ここまで自分を高めたが、俺(私)のこと要らん?」あたりがいいなぁと思う。
先日、隣の前川先生と話をしているときに「やりたかった教職に就けて、毎日こ
うして働けているのは幸せです」と仰ったのだがな。
我答えて曰く「俺たちはなりたかった教員にもなれて、何より大好きな本を書く
仕事にもたずさわれて、おかげでたくさんの本が読めるうえに、部活で好きな野
球までできるんやから文句の言い様もないわな」と。
前川先生、しみじみと答えて曰く「ほんまにそうですねぇ」と。
我々に力があると言うてるのではない。日本一周を自転車でまわっている途中
でラ・サールから「来い」と連絡された丸山某も含め、僕の周囲には「お願いや
から雇ってくれ」タイプがあまりおらんのです。
むしろ「他人があまり考えないぐらいいろんなことをしてるうちに、経験値が非常
に上がってた」人たちがたくさんいて、多くの職場で活躍しとる。
若い人たちにお願いしたいのは、その「他人があまり考えないぐらいにいろんな
ことをして経験値を上げる」という部分でな。
どんなに面接で笑顔を作ろうとも、上っ面の笑顔なんて大人は誰も求めてない
のです。求めてるのはオモロイ人材なのだ。
僕もよく「学校を変わりたいので紹介してほしい」と言われ、かなりしょっちゅう
紹介してるけど、紹介するのは「オモロイ奴」と決めてる。
英語力も大したことないし、人間としての経験値も浅い人を紹介することなど、
絶対にできるわけないですよね。
木村さんに紹介してもらった●●さん、めっちゃオモロイですよ!と勤務先に言
われる人でないと紹介する気にならん。
どういう人が「オモロイ」のかは上に書いたとおり。最低でも仕事ができるプロで
ないと意味がない。文書を作るのが上手いだけの人など要らん。
ほしいのは「いい人」ではないよね。いい人なんて世間にゴロゴロ転がってる。
逆に「悪い人」を探すのは大変だ。あの人、根はいい人なんやけどねって人なら
ほとんど100%に近いぐらいいる。根は悪い人なんやって人のほうがレアだ。
だとしたら「いい人」なんてのはどうでもいい要素でな。
せめて英語ぐらいはできた上で、「ここまで人間を高めたが、私のこと要らん?」
と言うことのできるすっごくオモロイ若い人がもっと出てきたらいいのにな
と思ってるのです。