KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

カテゴリー別アーカイブ: 教育全般

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湯けむり対談、始まります

Posted on: 2016年2月14日(日) 8:15

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東京で通訳の柴原先生と対談しました。対談ってのは普通は大抵、
書籍にすることを前提にして行われるものです。

今回のは書籍になればいいなぁという想いでやってみました。

・どうして日本人は英語が苦手なのか。
・英語の資格試験熱をどう思うか。
・小学校英語や英語早期学習をどう思うか。
・アクティブラーニングをどう思うか。
・英語社内公用語についてどう思うか。
・日本人のその英語、笑われてます的な本をどう思うか。
・英語を読めるようになるためにはと聞かれたら?
・英語を聞けるようになるためにはと聞かれたら?
・英語を話せるようになるためにはと聞かれたら?
・英語を書けるようになるためにはと聞かれたら?
・どうして人間は学ばねばならないのか。
・どうすれば人間は勉強するのか。
・面倒見がいい近年の学校について思うこと。
・現在の学校の何が最大の問題点か。

他にもあるのですが、だいたいこういう項目を立ててみました。

それぞれについて、インタビューし合うような形で話しました。

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5時間も喋りつづけた私たち。14時から19時まで。途中で来客?も
ありましたが、来客たちはメモを取りながら聞いていました。

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対談は録音しましたので、文字に起こします。5時間の文字起こしは
大変そうやけどな。頑張ります。

チームキムタツのメーリングリストに流しますので、無料で読めます。
チームキムタツに加入している先生方限定ですが、それでも3150名
の先生方や業者の方々に読んで頂けるのであればいいかな。

タイトルは今のところ【木村・柴原の湯けむり対談】にしようかと思って
いますが、とにかくメールマガジン形式で流していきます。

たくさんの英語の先生方の参考になればいいなと思っています。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
アルクが出版してくれれば嬉しいが、そうでなければ・・・

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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ひとり暮らし

Posted on: 2016年2月14日(日) 6:00

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先日、関学大の方々と一緒に晩御飯を食べました。そういえば約1年
前には関学大の村田学長にフグをおごっていただきました。

こうして自分が卒業してから30年も経って、母校の方々と知り合って
さらには定期的にお会いして楽しい時間が持てるというのはとっても
幸せなことですね。

普通はあまりないことですし、とてもありがたく思います。

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僕は関学大の第5別館の裏手にある下宿屋さんで下宿していました。

当時はひとり暮らしの寂しさより、やっと親元を離れることができる!
という気持ちが嬉しくってね。

今は親元から大学に通いたいという学生が多いそうです。そこは僕に
は全く信じられないことです。

彼らの依存心が強いのか、僕の独立心が強いのかわからないけれど、
昔は「大学に入ったらひとり暮らししたい」という人が多かったです。

経済的なものは奨学金でもなんでもありますからね。僕も奨学金プラス
アルバイトをして、自分の生活を支えていました。

軽音のクラブでバンドをしていたので、とてもカネがかかりました。でも
楽しかったですし、1日1食で十分でした。食べることに対する執着は
あまりなくて、腹が減るぐらいは我慢するけど、したいことができないと
いうのは我慢できなかったものですからね。

ひとり暮らしもしたいことの1つでした。

東大に進む灘校生の多くはひとり暮らしをします。

中には飢えそうな想いをしている人もいるかと思います。

でもそれでいいのです。そこから何かを掴むことですね。

僕も餓死しそうになったことが2回ありました。

3日間でリンゴ1個、4日間で夏ミカン1個で過ごしたことがあります。
バイト先の割烹料理屋が急に店を閉めて、おかげでえらい目に遭い
ました。でもね、貧しかったですが、プアではありませんでした。

あるだけのカネで、楽しく過ごしていました。

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今の生徒たちはある意味、恵まれているんでしょうね。

多くの高校生たちに僕が願っているのは、どんな逆境にも打ち勝て
るほど強い心を持ってほしいということです。

多少叩かれても打たれても凹まずに笑っていられる強さを持ってほ
しいなと思っています。

でもそれは家庭で「褒めて育てられた」子には無理な話です。

だとすれば自分から飛び出すしかない。

どうぞ苦労してください。その中で折れそうになることもあるでしょう。
でもそれは成長のチャンスだと思って、耐えてください。

友達や恋人がエネルギーをくれます。

若い人たち、親元を離れるという選択肢を考えてみられてはどうかと
僕は思っています。

親から離れてはじめて、君は大きく成長できます。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
学生時代の写真を貼ろうかと思ったのですけれども
あまりに悲惨すぎて止めました。笑

 


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本を読まない日本人

Posted on: 2015年12月29日(火) 21:00

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英語の4技能を伸ばそうという文科省の方針は、決して間違いでは
ありません。ありませんが、いろいろと考えることもありそうです。

英語を話す力を伸ばすためにはインプットをしなければいけません。

「本を読む」と「話を聞く」という2つのインプットが土台になります。

それらがあって初めて「話す」と「書く」の力が伸びるのは言うまでも
ありません。インプットがないアウトプットは成立しません。

したがって話したかったら、読んだり聞いたりして、様々な言葉とか
表現を脳に刷り込み、内在化させることが必要です。

こちらをお読みください。

本を月に1冊も読まない日本人が半数近くいて、日本語も話せない
日本人が大人および子どもが多い昨今、英語の奴隷になる日本人
を増やすことに何か意味があるのかと、日本が大好きな木村は
思っています。

英語科の僕としては、英語学習熱が盛り上がるのは嬉しいことです。

でもその前提として、日本語の力や日本語で考える力が必要です。

英語が話せない日本人が問題なのではなく、日本語でさえ話せな
くて、日本語でさえ考えられない日本人が問題なのではないかと
僕は思っていますし、そこにこそ日本人の英語力向上の鍵が
隠れていると思っています。

読まない人に話せるわけがありません。

簡単な会話ならいざ知らず。

文部科学省の今後の取り組みに大いに期待しています。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
年末年始に向けて、本をたくさん買い込みました。
またこちらで僕が買った本をご紹介しましょうね。


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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大学教育改革に思う

Posted on: 2015年12月26日(土) 18:00

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昨日ある人と喋っていて、けっこうこういう勘違いが多いんじゃない
かなぁと思ったので、ブログに書いておきます。

日本の大学は入るのが難しくて、出るのは簡単と言われています。

もっと入学のレベルは落として、卒業を難しくしたほうがいいという
人たちがいらっしゃるぐらいです。

一方、アメリカ等の大学は、入るのはそれほど難しくないけれども
卒業するのは難しいと言われていて、日本の大学もアメリカの大学
みたいにしたほうが、学生は勉強しますよね・・・と。

それは全然違います。

アメリカの大学・・・と言っても大学にもよりますが、入るのもたいがい
難しいです。特に名門大学に入るのはごっつい難しいです。

東大どころではありません。

アメリカだってコテコテの学歴社会ですからね。

入学してからの厳しさも相当なものです。教え子に聞いた話では
100ページの読書課題、レポートの提出、コンピューターのプログ
ラミング、授業でのディスカッション・・・が毎週課されるそうです。

入るのも難しくて、出るのも難しいということです。

今年は東大はTHEの世界大学ランキングで大きく順位を下げて、
日本では入試制度改革が行われようとしていますが、たとえば
センター試験にあたるものが年に何回も受けられるとか、そういう
ことをしていてはいつまで経っても大学の順位は上がらないでしょう。

これを受ければ楽に●●大学に入れますよ的な業者テストもありま
すが、本当にそれが子供のためになるのか、教員も親もよく考える
ことですね。

我々は難関大学に生徒を何人合格させた!と言って万歳するような
いわゆる予備校業界の考え方を捨てなければ、何も教育改革なんて
始まらないのではないでしょうか。

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僕はセンター試験を維持すればいいと思っています。

でも今みたいなシステムでは全くダメです。

英語数学国語の600点に加えて、地歴を300点、理科を400点、
公民を100点の計1400点満点にすればいいと思っています。

つまり英語・数学・国語・日本史・世界史・地理・物理・化学・生物・
地学・公民ですね。英数国だけ200点満点で、それ以外が100点。

そのうえで各国公立大学が二次試験をする際には、英語と数学と
物理と化学を課すというようなシステムが、現状からの変更として
最もいいんじゃないかと思います。

どんどん楽なシステムばかりできていますが、これでは子どもたち
が勉強しなくてもしょうがないですよ。

教員や保護者が「子どもたちが家庭で勉強をしない」と嘆くのも当然
ではないでしょうか。

だって家庭学習しなくても入れる大学はいっぱいあるのですから。

先日、新聞に掲載された新テストの問題を見ましたが、あんなのでは
全くダメですね。あれでは思考力も何も問えません。

それに、いわゆる「共通テスト」としての意義はどこにあるのでしょう。

二次試験との差別化はどう行われるのでしょう。二次試験の論述と
やっていることが同じでは、一次試験としての価値がないですよ。

グラフの問題なんて、見た瞬間に口に含んだお茶を吹きそうになりま
した。グラフの上のリード部にグラフの読み取りの答えを書いてしまって
どうするんでしょう。

はっきり言って、もっとしっかり考えて作成してもらいたいものです。

 

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現場をわかった人間がシステムを考えないと何も変わりません。

文部科学省の皆さん、ここを読んでおられるんでしょう?

申し訳ないのですが、頑張っている生徒たちが報われるようなものを、
子どもたちが本当に力を付けられるようなシステムを、しっかり考えて
われわれ現場におろしてもらえんでしょうか?

子どもたちは大変な時代に生まれてきちゃったんです。

楽な方法を考えるのではなく、彼らの力を鍛えて伸ばすことを第一に
考えてほしいし、彼らのその頑張りこそがこの国のエネルギー源と
なるのです。今の子どもたちには、僕みたいな中途半端な大学生に
なってほしくないなぁと心から願っています。

アメリカのシステムがいいとは言わないけど、日本の現状を考えると
今行われようとしている教育改革、特に英語教育改革は全くダメだと
僕は考えています。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
明日から沖縄。明後日は沖縄の高校生たちのために
興南高校さんをお借りして授業をしてきます。
めちゃ鍛えてやります。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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先日、灘校の卒業生2人による対談をアップしましたが、今回は
その第2弾です。

こちらから読めます。

タイトルは「私大文系入試がマニュアル人間を生み出す?!」と
なっています。

僕は私大文系入試のコンテンツそのものが悪いとは思いません。

しかしたった3教科でいいという状況は良くないと思っています。

僕もそうでした。国立が無理やなと思ったから、私大に逃げたと
いうのが本当のところです。数学が無理だと思ったのです。

今行われている教育改革も、生徒が楽できる体制なのであれば
僕は入試改悪だと思っています。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
大阪での勉強会に行ってきます!
今日は先生方に長文読解の授業をしてきます。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

kimutatsu

今の学校について考えるに

Posted on: 2015年12月21日(月) 14:52

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いろんな先生方と話をした一年になりました。賛同することもあれば、
それは違うんじゃないかと思うこともありました。

現在の教育の最大の問題点として、1つには先生方が忙しすぎると
いう点にあると思います。それは先般、文科省の方々の前で申し上
げましたが、先生側に余裕がなくてアクティブラーニングなんて
成立するわけがないのです。誰が考えてもわかります。

もう1つには学校が親切になり過ぎて、生徒たち側に主体性がだん
だん無くなってきたという点にあります。

保護者は親切な学校を評価します。その気持ちは僕も人の親なので
痛いほどわかる。しかし親切過ぎると自分では勉強しなくなります。

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教員は「うちの生徒たちはレベルが低い」と言い、生徒たちは「先生
の授業がつまらなくてわからん」と言う。

そんな状況では伸びるものも伸びません。

正しくは教員はいろんな勉強をしながら自分のスキルを伸ばし、生徒
たちは先生をうまく利用して自分の力は自分の責任で伸ばしてやる
と考える。そこから伸びが芽生えます。

同様に、教員も補習なんてやりたくなくて疲弊し、生徒たちも補習ばか
りで疲弊して、どちらも休みを欲しているという状況で、力が伸びたら
びっくりします。師弟ともに疲弊していて伸びるわけがない。

特に夏休みや冬休みなどの長期休みになると、えらい長期に亘って
補習をする学校が多いが、勉強ってのは時間で決まるわけではない。

補習がたくさん行われる状況下で、教員も生徒も疲弊していきます。

もちろん主体的な補習はやるべきです。授業を補うものも有効です。

しかし「補習をやるから来い」と教員が言う状況はあまり伸びないと
僕は思っているし、その先生も実は補習をやりたいわけではないと
いう状況は悲劇的ではないかと思っているのです。

正しくは教員が「補習をやってほしいのであれば、どういう補習をやっ
てほしくて何人ぐらい集まるのかを言いに来なさいというような、
そういう補習ならば生徒たちの力はぐんぐん伸びるはずです。

生徒の主体性のないところに伸びなんか絶対にない。

断言できる。

文部科学省もそのあたりをしっかりと把握して、どのようなメカニズム
であれば生徒たちは伸びるのかを検証した上で先生方への指導を
行わないと、今のままだと、特に公教育はダメになるように思います。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
教員が「頑張って授業いかないと」なんて言ってる状況
では伸びません。先生方に余裕がないと生徒は伸びない。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

kimutatsu

シンポジウムで僕が語ったこと

Posted on: 2015年11月30日(月) 8:50

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テレビって怖いですね。NHKのニュースにこの画像が出たあたり
からスマホが震えだしまして、何ごとかと思いました。

昨日まで延々と「テレビ見た」的なメール、fbへのコメントを頂いて
改めて思ったのは「ここまでテレビ出演の依頼を断ってきたのは
正解やったなぁ」でした。

灘校を退職したら考えますけど、今は普通の教員なので、職場に
迷惑がかからない程度に活動しております。

さて・・・fbには書いたことですけど・・・

シンポジウムの中のパネルディスカッションでアクティブラーニング
が話題になったときには、僕はこのように申し上げました。

*****************

先生方が忙しすぎて、アクティブラーニングの授業を充実させようと
するには余裕がなさすぎる。先生方にもっと余裕を与えるべきです。

*****************

また文科省の塩見課長から「木村先生の仰るとおり、沈思黙考する
こともアクティブラーニングです」と言っていただけて嬉しかったです。

英語に関しては、『ユメタン』のCDを実際に使ったクイックレスポンス
を強調しました。

その上で、覚えた知識を知恵に変えるためのスピーキングの授業方法を
ご紹介させていただきました。

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終わってからの懇親会で、文科省官僚の人たちから「クイックレス
ポンスは大事ですね」と言っていただけたことと、それともう1つ、
「木村先生が授業でやっておられることは、まさに文科省の目指し
ていることです。授業見学に行かせていただきたい」と言って頂け
たことは、正直嬉しかったです。

覚えるべきことを覚えるだけでは、使える英語を身に付けるには
不十分だと考えています。

即座に口から出てくる単語・文・文章しか、いざ英語を話す段に
なると武器にはなりません。

クイックレスポンスはもっと注目されてもいいと思います。

その上で、考える習慣を身に付けて意見が言えるようにすること。
そしてそれを英語で言ってみようとすること。

そうすると「自分はなんて表現力が乏しいのだろう。なんて単語や
文法の知識が少ないのだろう」という気持ちになるはずです。

英語のプロでさえも。

それが学びに対するモチベーションアップにつながります。

もっと勉強しないとあかんなという気持ちに。

知識の定着、考える習慣、英語で話そうとする機会・・・

これらがバランスよく進んでいく英語学習が一番いいんだろうなぁ
と僕は考えていて、それが今の自分の授業スタイルになっている
というのが、今回のシンポジウムでお話をさせて頂いた内容です。

また今後のセミナーで具体的にお話をいたします。

参考になれば幸いです。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
12月6日の東京セミナーはすでに150名ほどの先生に
お申し込み頂いていて、キャンセル待ちなんだそうです。

 


kimutatsu

授業力を上げるために

Posted on: 2015年10月13日(火) 13:05

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セミナーの講師をすることで、自分の授業力がアップするのは言う
までもないことで、生徒に還元できなければ意味がないと思ってい
るのです。だからセミナーの講師を依頼されれば、時間の許す限り、
引き受けるようにしています。

講師をする前には必ずノートに、現在授業でやっていることを書き
つけ、使っている教材を書きつけ、どのような意図と計画で指導し
ているのか、どういう目的でその教材を採用しているのかを明確に
します。そしてそれをセミナーで発表します。

時には「これはこういう使い方のほうがいいな」と気づくことがあり、
その時には「今はこう使ってるが、生徒の力が上がればこのように
変えると思う」と、セミナーで言うことになります。

灘校には僕だけでなく、いろんな先生方がセミナーの講師をされて
いらっしゃるし、他校で出張授業をされていらっしゃいます。

依頼されているのは力のある先生方ばかりだと思います。

しかし力があるから依頼されるという考えもあるでしょうが、依頼
されているうちに授業力が付いてくるという側面も実はあるのです。

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特に先生方向けのセミナーの講師は緊張感があります。参加されて
いるオーディエンスの方がたが全員プロだからです。

自分の授業を振り返りながら、教材の使い方を振り返りながら、自
分の授業メソッドをひけらかすのではなく、自分はこうやっているが
お役に立つ部分が少しでもあればいいなと願いながらやっています。

他の先生方のセミナーや研修に参加することも多々あります。

そんなときは灘の生徒たちに使える部分がないかなという気持ちで
聞くようにしています。そういう聞き方をしていると「ここは変形
すれば使えるぞ」という箇所が見つかります。

灘の生徒たちにも「こういうセミナーを受けてきたんだけど、なか
なか使える部分があったからやってみるよ」と言うようにしています。

学校や生徒が違えばメソッドも使えないというのは絶対に違います。

セミナーで教わったことをいかに自分の生徒に合うようにカスタマイズ
できるか、そういう応用力が教員には求められるように思いますね。

11月と12月は日本各地でセミナーをさせて頂きますが、自分の指導を
振り返りながら、自分の方法をカスタマイズして頂けるように呼びかけ
ながら、心を込めて話をさせていただきます。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
教えるためには数多くのインプットが必要ですね。
『人生の授業』に書いたとおりです。インプットし続けます。

 


kimutatsu

柴原先生のインタビュー

Posted on: 2015年9月30日(水) 16:06

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最近いつも一緒に活動している通訳の柴原先生(神田外語大学)
が、英語教育に関して、とても素晴らしいことをおっしゃっています。

大学入試を4技能型にしても、対策をしている以上はなにも変わら
ないですよと。2技能でも4技能でも同じですよとおっしゃっています。

こちらをお読みください。

僕もまったく同感です。

4技能型入試になれば、受験生の出費は増えることになるでしょう。
したがって経済政策としての効果はあると思います。

実際に4技能型試験を作っている業者は、採用してもらおうと思って
一生懸命になっています。気持ちはとてもよくわかります。

でも英語力アップにはあまりつながらないと確信しています。

学校で推進すべきことは、そこではありません。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
ちょっと体調を崩してしまいました。皆さんもお気を付けください。

 


kimutatsu

教員に余裕を

Posted on: 2015年5月16日(土) 10:19

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フェイスブックですでに書いた内容なのですが、先生方から「こういう
ことこそブログにも書いてほしい」というメッセージを頂きましたので
こちらにも転記します。

フェイスブックに書いたのは次のとおり。

*********************

厚生労働省は違法な従業員の長時間労働を繰り返す大企業に対し、
是正勧告の段階で社名を公表する方針を固めた。でも多くの学校も
ブラック企業化していることにも注目しないといけない。

学校によっては6コマの中に会議や自習監督などを入れる「ブラック
企業」もたくさんあって、先生方は必然的に自宅に帰ってから資料や
教材を作成することになり、疲弊している。

師弟関係において、師が疲弊していて弟が伸びるわけがない。

毎日のように何らかの会議が入っている学校、教員に生徒をどう育て
るかをのんびりゆっくりぼけーっと考える時間が与えられない学校、
大人に余裕のない学校が伸びるわけがない。

教員に余裕がなくなればなくなるほど、学校は伸びない。断言できる。

***********************

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アクティブラーニングという言葉が生まれ、教室で教員と生徒が議論を
しながら、否、物事を考えながら、授業を進めるべきという考えが登場し、
各地の勉強会や説明会でムーブメントが起こりつつあります。

でもアクティブラーニングを進めるための第一要件として、物事を考える
時間的余裕がなければ成立しない授業形態です。

教員が疲弊している状況でのアクティブラーニングなんて絵に描いた餅
です。上にも書きましたが、師弟関係は弟が師を追おうとすることから
始まるのです。師が疲れていては何もできません。

公立私立を問わず、先生方の負担がかなり大きいのです。

教員は人を創るクリエイターです。疲弊しているクリエイターがいい考え、
いい企画、いい創造物を生み出せるはずがありません。

ブラック企業をやり玉に挙げるのであれば、こちらのほうも考えていかな
いと人は育ちません。熱心な先生方こそ、休養が必要だと思っています。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
今日は休みですが、学校へ行って中間考査を作ります。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 教育全般  

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