KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

カテゴリー別アーカイブ: 英語

kimutatsu

ユメタン!完成間近!

Posted on: 2008年9月9日(火) 19:43

ありがとう(^-^)

現在、来月に出版する(できるのか?)単語集『ユメタン』 を作っております。
この単語集は僕が通訳学校に行ったときに学んだ方法を採用したものです。

もちろん灘の生徒たちに対しても同じ方法を使っています。

ちゃんとやらない生徒たちはどんな方法を使ってもダメなんでしょうけれども
普通についてきている生徒たちには効果を発揮しているんですね。

詳しく書くと長くなるのですが、どれだけ語法を理解し、どれだけ反復するか
ということが大事なのだということです。

反復回数が多ければ多いほど、忘れにくくなります。

それに目で見るだけでなく、紙に訳を書き、声に出して発音し、暗唱すること。
つまりいろんなアプローチをしながら覚えることで、忘れにくくなります。

すでに学校によっては「一括採用したい」という声も頂戴していますけれども
急ぐことなく、クオリティーの高いものを目指して作っていこうと思っています。

また日本中の高校の先生方に協力をお願いいたしました。

発音記号は付けるとして、発音のカタカナ表記についてどう思うか。
CDを聞かない高校生に対して、聞かせる工夫はどうすればよいか。
単語の学習をしながら、書いたり話したりする能力を高める工夫はないか。

そういうことを自分のネットワークを使い、メールなり電話なりでリサーチをして、
50人を超える先生方や生徒たちからの声を頂戴しました。

そういう声を吸収し、「覚えた単語を忘れにくい」単語集が出来つつあります。

いよいよ最終局面。手を抜かないで頑張ります。ご期待くださいませm(__)m

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(追記)英語の4技能を全て高め、英語を使いこなしたいという「夢」を
     叶える単語集にしたかったので、今回の書名は僕が決めました。

 


kimutatsu

読解力を高めるために、その4

Posted on: 2008年9月3日(水) 23:39

酒井社長

この写真がかなり好評らしいのですが、NEXTSTAGE社の酒井社長です。
明日のブログでは酒井さんとのツーショット写真が出るかもしれません。

長いこと会ってなくてメル友状態なのですが、明日は久々に会うのです。

こう見えてかなり忙しくしている上に、酒井さんも日本中飛び回ってるので、
二人が時間を合わせるのは至難の業なのですが、明日は偶然合いました。

というわけで、前から9月4日は予定を入れないようにしていました。

お互い「持ちネタ」は掃いて捨てるほどあるので、かなり盛り上がると思うが
まぁまぁ飲みすぎないように気をつけようと思っております。

国立大学英語R

お陰さまで好評の『国立大学英語リーディング』ですが、前回の記事の中で
長文を読むのにいちいち構造分析をしながら読んでたらアカンと書いた。

そして第3回英語教師塾でもそれについて説明をし、先生方の理解を得て、
実際に僕が授業をしたのですが、やはり反響が大きかったですね。

反響が大きかったということは、ほとんどの皆さんが「これがSで、これがV」
という形で長文読解の授業をされているだと思うんです。

でもそれではダメだと書きました。細かい点までこだわるという点ではOK。
だけどそれだと試験時間内にホントに解けるのか?という問題がある。

で、長文に入る前の基礎段階では、何でもいいから英文解釈の本を1冊か
2冊潰しておくことです。そんなに難しいのじゃなくってもいいけどね。

今月の中旬に『東大英語基礎力マスター』Vol.5が出るけど、そこではもう
最初から最後まで構造分析をし、全ての文に解説を加えてあります。

この手の解説は長文読解問題集では不要だ。
(ましてCDも付いてないということになると、僕は推薦しません。)

単語や文法を押さえるといった勉強とともに、英文解釈用の問題集を使い、
構造分析をする練習をしておくのです。長文用の問題集ではなくって!

たとえば阪大や九州大といった旧帝大レベルの問題でも、1題20分程度で
読み終えることができる。でも構造分析していたらそれでは足りないでしょう。

だから長文の勉強をする前に構造分析はできる状態にしておくのです。

え?矛盾しとる? だから「大事なところだけは構造分析をする」ためにね、
つまり下線部訳の問題対策みたいな感じで構造分析の練習だけしとく。

頑張ってるから悩むねん

つまり長文を読む段階で持っておきたい「力」は次の4つですね。

● 語彙力
● 基本的な文法力
● 構造分析力
● 日本語の本の読解力

これができることが準備段階です。そう、受験勉強を始めるための準備です。
語彙ができてないとか文法が不安だというレベルでは、読めるわけない。
それに日本語の評論文が読めない人に英語で書かれた評論が読めるか。

すでに日本の受験英語は英文和訳重視タイプからは脱却しているのです。
構造分析がいくら得意でも、それだけではまったく対応できません。

ですので、文法をやったり単語を覚えながら例文を覚えたりしつつ、文の構造
をチェックするのは非常に大事なのですが、それも準備でしかありません。

では次の段階ではどうするのか?

それはパラグラフ単位で「筆者のいいたいこと」を正確につかむ練習をする!
ということなのです。特に読書経験のない人にとっては大変なレベルです。

正直すべての教科や科目が「読書」のうえに成り立ってるのだということを、
我々中学や高校の教員はもっと声を大にして言わねばならぬ。

単語を覚えた。文法も理解した。構造分析もできる。

ところがそれだけでは英語は読めません。少なくとも長文は読めません。
読めるかもしれないが、恐ろしく遅いペースで読むことになります。

準備段階(構造分析をする段階)から「筆者の言いたいことをつかむ」という
練習を重ねておくのです。で、長文をやりながらも段落をしっかりと意識する。

長文を読み始めた時期にこういう練習をしているかどうかは大事ですね。

それこそ『国立大学英語リーディング』には構造分析図がついてないぞ!
なんて情けないコメントを言わなくても済むように練習をしておくことです。

やり方はまた今度書きますね。構造分析についてちょっと苦手という人は
長文をやる前に必ず練習しておきましょう。

上にも書きましたが、『東大英語基礎力マスター』Vol.5はちょっと構造の
複雑な文を載せてありますので、それで練習すればいいかと思います。

その段階が終われば、いよいよ読解力を高める練習に入るのです!

読書の重要性をもっと声高に叫ぶべきだと思われる方は
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(追記)西大和時代の教え子から何年かぶりに連絡がありました。
     東京で頑張ってるみたいです。田中君、手紙をありがとう!

  


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

kimutatsu

読解力を高めるために、その3

Posted on: 2008年8月18日(月) 18:39

お言葉

今日は読解力を高めるために、その2」の続きです。長文読解を解くときに
いちいち全文を構造分析しながら読んでたら遅くなるのは自明ですよね。

ところがどうもそういうクセがついてしまっていて、だから大学に入った後に
ごっつい長い論文を読むときにも構造分析しながらでないと読めないという
大学生も結構多いそうです。それでは論文も本も読めっこありません。

我々が日本語で書かれた評論文を読む際に、日本語の構造を分析する
なんてことはしないはずです。これが主部でこれが述部で・・・なんてふうに。

ところが英語だとどうしてそういうふうにしか読めないんでしょうね?

その理由を考えてみました。

****************************

①  英文を読む習慣ができていないので、逐語的にしか読めない。

② 英文解釈をするときのクセが抜けきっていない。

③ 評論のパッセージの成り立ちを理解せずに読んでしまっている。

*****************************

まぁこんなところかなぁと思うんですが、他に理由ありますか?あるかな。

デカンショ祭り
(丹波篠山のデカンショ祭です)

で、いずれにしてもこういった人たちは日本語の評論を読むときも苦労して
おられるんじゃないのか?と思うんですが、どうだろう?

たとえば第1段落を読んでるときはいいんだけど、第5段落を読むあたりに
なると、第1段落や第2段落に何が書いてあったか覚えてない!

その原因は要するに、「筆者の言いたいこと」を掴もうとして読んでいない。

単語の意味や構文なんかを理解しようとするレベルから脱しきれていない。

例えば次の英文を読んでみて下さい。

*****************************

Whoever has to deal with young children learns
that too much sympathy is a mistake. 
Children readily understand that an adult who
is sometimes a little strict is best for them.

*****************************

これは来月頭に発売になる『東大英語基礎力マスターVol.5』から抜粋
したものです。問題1に掲載されているものです。

これを読む際に一番にしなければならないことは何か?

 

それは前から前から構文を取っていくことです!!!

 

と、答えた人は間違いです。正解は・・・

 

「筆者の言いたいことを掴み取ること」です。

 

単語の意味、文法の理解、文構造の分析といったものは、筆者の主張を
汲み取るためのツールなのです。だから単語や文法や構造分析力って
大事なのですが、それ自体が目的になっては意味がありません。

もちろん上の英文が下線部訳になっている場合には、一生懸命に構文を
分析して、ある程度は単語と構文に忠実に訳したほうがいいと思う。

でも長文の一部で下線も何も引かれていない場合にはさっと読んだうえで
「なるほど子どもに共感しすぎるのは良くないのか」と理解し、次の英文に
どんどん進んでいったほうがいいわけです。

もちろん下線が引かれていない部分に知らない語句があっても気にしない。
例えば上の文をもう一度違う形で提示してみましょう。

*****************************

Whoever has to ( ? ) with young children ( ? )
that too much ( ? ) is a mistake.
Children ( ? ) understand that an adult who
is ( ? ) a little strict is best for them.

*****************************

慣れないうちは構文を必死に取ってもらっていいのですが、上のように
空所に知らない単語があるとしても、「なんかよくわからないけど、どうも
子どもには厳しいほうがいいってことやな」と読めれば問題ない。

知らない単語があっても関係ない。知ってる単語から「筆者の言いたい
こと」を把握できれば問題ありません。

日本語の新聞を読むときだってそうですよね。例えば経済欄なんかだと
意味がよくわからない漢字があってもだいたい読める。

なぜかというと、それ以外のところからナントナクわかろうとする読み方が
備わっているからです。全ての言葉を知っている必要なんて全くない。

神戸の夜景

ではここで少し整理してみましょう。

*****************************

①与えられた長文を読む際は「筆者は何を言いたいのか」を把握すること
  を第1目標にして読み進める。とにかくどんどん読み進めること。

②下線部訳の部分でない限り、いちいち構文を取ろうとせずに読み進め
  知らない単語があれば無視して、他の部分から読み取ろうとする。

③ただし問題に関係する箇所、下線が引かれた箇所についてだけは
  単語の意味や構造分析を意識しながら精読する。

*****************************

構造を分析する練習ってのは、例えば『国立大学英語リーディング』では
なく、その前の段階で、例えば『ビジュアル英文解釈』などで練習する。

僕の友達である四天王寺高の大向先生も、高1高2あたりで英文解釈の
本を2冊は生徒たちに与えて潰させると仰っておられた。

それをやりながら長文に関しても高2あたりから与えるんやけど、解釈と
長文とでは、問題集の目的が大きく異なる。

ところがどちらも構文を取りながらでないと解けない、読めないというのは
もしかしたら学校と予備校のせいかもしれんが、訳し下ろしながら読まない
と授業ができないということでは、生徒たちもそういうクセがつく。

英文解釈用の問題集と長文読解用の問題集の切り口が同じでは意味が
ありません。前者はそれこそ長文の下線箇所を熟読するためのものだ。

長文を読む際に、下線を引いた場所や問題に関係のある箇所と、そうで
ない箇所とを同じ速度で同じ精密さで読む必要なんてないからね。

むしろ問題に関係のない箇所でよくわからんなぁというところがあったら、
全訳を見ながら、辞書をひきながら、『ロイヤル英文法』を調べながら、
どんどん補強すればいいと思う。

で、ここまで書いたけど、実はここまでが導入。

だから最初に言うたやん。めっちゃ長くなるよって。

とりあえずここまでは、長文を読む際は、下線部を訳すのと同じ読み方を
したらアカンのやなってわかってくれたらそれでいいのです。

具体的にどうやって読んでいけばいいのか。

それをするために大事なことは何か。

それについてはまた明日以降に書きます。楽しみにしておいてくださいね。

それと『東大英語基礎力マスター』Vol.5とVol.6の初稿が届きましたが
いずれも「実況講義篇」でして、僕の授業が再現されております。

ちょっと関西弁が混じっているところもあるけど、それはご容赦あれ(笑)。
「こんにちは、木村です。」から始めて、最後のメッセージまで、それこそ
授業CDを聞いている感覚でやってもらえたらいいなと思っています。

ホントにいつもありがとうございます。
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(追記)僕は高2の後半以降になると、長文も全部は読みません。
     英文解釈の授業なら全部読むけどね。

 

  


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

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読解力を高めるために、その2

Posted on: 2008年8月13日(水) 19:58

お言葉

長文読解に関しては、あまり詳しすぎる解説書を読み込むというよりもむしろ、
自分で調べながら読み進めるほうが力がつくぜ!という話をしました。

今日は「その2」な。

そうは言いながら、長文を読みながら「これがSで、これがVで」という読み方を
しないと納得できないという恐ろしく遅い読み手はどうすればいいのか?です。

日本語で書かれた本を読むときに、「これが主部でこれが述部」という読み方を
するのって小学生の低学年です。古文だと高校でもやりますけどね。

長文を読むのにそんな読み方していたら時間がいくらあっても足りないでしょう?

ところが構造分析万歳主義に陥ってしまうと、その罠から抜け出せないのです。
まるで英文解釈の問題を解いているかのごとく、ちゃんと構造を取りたいのです。

なかには構造さえ取れれば読めると思ってる人もいらっしゃる。

┐( ̄ヘ ̄)┌ アナオソロシ

逆に構造が取れなくても使ってる単語や表現のタッチから「この筆者が言いたい
ことってのはこれこれこういうことやな」とわかる人もいらっしゃる。

当然のことながら、大事な能力は後者のほうなのです。

だって本や論文を読むときに、いちいち構造分析をしてる学者や大学生がいたら
「お前いつ読み終えるつもりやねん」って突っ込みを入れられるのは必至( ´Д`)

そうじゃなくて、長文読解をする際には「筆者が何を言いたいのかをつかむ」を、
第1の目標にして読み進めないとアカン。設問もそれが中心になってるはずだ。

構造が取れれば英文は理解できる!と仰った僕の浪人時代の先生がいたが、
今から思えばトンデモナイ間違いです。構造は助けにはなるが全てではない。

だいたい全ての文を5つの文型に分けられるわけがないし。

ではどういうふうにそのクセを矯正していけばいいのかという話をしましょう!
と、ここまで書いたものの、とても忙しくて書けない(>_<)

なので、しばらくはこの「読解力を高めるために」というタイトルで、続きを細切れ
に書いていこうと思う。人生論その他のファンの方は申し訳ないm(__)m

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(追記)これがSで、これがVで・・・という分析ができることは大事なことなので
     それは誤解しないように。「その1」で僕が書いたことの理由も、実は
     「その3」で書きます。解説は長文を読む前の段階でこそ必要なのだ!

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

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読解力を高めるために、その1

Posted on: 2008年8月12日(火) 0:39

国立大学英語R

最近「読解力がありません」とか「長文が苦手で」というコメントが多いのです。
たまには英語の記事も書いてみるかと思って書き始めたのですが・・・

┐( ̄ヘ ̄)┌

書くことが多すぎる。

本当は『国立大学英語リーディング』の序章に勉強法を全て書いてあるので、
そこを立ち読みでもいいから読んでほしいと言いたいのはヤマヤマなのだ。

が、懇切丁寧・支離滅裂・臥薪嘗胆を売りにしている木村なので、悩んでる
受験生たちのために書いてみようと思い立ちました。

が、(2文連続で「が、」から始まるのはどう考えても悪文やけど、気にしない)
あまりに長くなるので、少しずつ切って書いていきます。

以前こちらに「余計な解説など要らないから、良文を多数揃えてCDが付いた
長文の問題集を出してもらえんだろうか」というコメントがありました。

読解力というものについてよくわかっておられるなぁと思いつつ「了解しました」
と返事を書き、結局それが『国立大学英語リーディング』の執筆につながった。

とは言っても「本」なので、必要最小限の解説をかなり詳しく書いたのですね。
そうすると「解説が詳しい」という人と「解説が少ない」という人に分かれました。

いいですか?面白いでしょう?「ここまで解説が詳しいと助かる!」という人と
「解説が少ない」という人とに分かれた!こんな面白い本ってあるかね?

特に英語の勉強法をよく知っておられる英語のプロの先生方には好評です。
前にも書いたけど、ご自分で勉強するのにも使っておられたりする。

「解説が詳しい」という人と「解説が少ない」という人がいるって書いたでしょう?

残念ながら後者の人たちは長文読解の勉強について、根本的に間違ってる・・・
とまでは言わないけど、もしかしたらやはり少し間違ってるかもしれません。

まずはそこのところを頭の中に叩き込んでおこう!

やる気が出る言葉

ものすごく詳しい解説が為された長文読解の問題集って、恐らく僕が思うには
もちろんいい問題集ではあるんだろうけど、あまり力がつかないと思うよ。

特に難関大学を狙う人たちにとっては。

もう一度言うけど、そこのところを頭に叩き込んどきや。読解の場合、そこを
勘違いすると、いくらやっても力の伸びが見られない可能性もあるのだ。

読解問題の解説は絶対に詳しすぎると力がつかない。その文章自体の理解は
できたとしても、模試等で他の文章を読むと数字が伸びないと悩むことになる。

どうしてかを書き出すとおそらくあと2時間は書き続けないとあかんのですが、
そんなことを編集者諸氏が許してくれるはずもないので、簡単に書きます。

本を読むとしてさ、評論を読むとするやない?江藤淳さんの夏目漱石論とか、
そういう評論文を読むとする。英語じゃなくて日本語の本の話です。

評論を数多く読むことで読解力をつけるのです。知らない漢字があったりとか、
知らない言葉があったりとかすると、広辞苑などで調べながら読み進める。

そういうことをしながら読解力をつけていくのです。

そこで問題。

読んでる評論の解説書があったとする。漢字の読み方も意味も知らない語句の
解説も、文章全体の要約も、もう何もかも書いてある解説書があるとするよね。

その本を使って文章を「読破」したとするじゃない?
その教科書ガイドみたいな本の助けを借りながら、「読破」したとしよう。

それって本当に読破と言える?

そんなことで読解力がつくと思う?

絶対につかない。自分で調べながら読むから読解力はついていくのですわ。

最低限度の解説があったらそれでいいのです。読解力をつけるための本って
絶対にそうでないとダメなのです。僕の本でも詳しすぎるぐらいなんや。

『私立大学英語リーディング』になると更に解説が詳しすぎる!m(__)m
でもしょうがない。自習用の本やしな。最低限度を超えたかもしれないけど。

古来の受験英語問題集の感覚で「全ての文に解説を付けないといけない」って
いう式で作られた長文問題集は(悪くはないけど)その理由で僕は使わない。

そういう本は生徒たちには与えない。

わからないことがあれば自分で考え、自分で調べる習慣をつけることが必須!

そのために辞書がある。そのために『ロイヤル英文法』がある。そしてもちろん
そのために先生方が職員室に待機しておられるのです。

少し考えてわからないとすぐ解説を見る(決して「読む」ではなく「見る」だ)という
姿勢をまずは正すところからスタートしないと、読解力は絶対につきません。

だから今日の一言。

読解力を高めたいのであれば、必ず辞書と文法書は横に置いておきましょう!
わからないことがあれば、解説を読んだり全訳を見たりするのではなくって!
まず自分で調べてみましょう。そのうえで解説を見たり先生に尋ねたりしよう!

これは英語だけでなく、現代文や古文にも言えることなので覚えておいてね。
次回は「自分で考える力をつけるためにはどうすればいいか」を書きます。

読解力を高めるための方法について、続きが読みたい方は
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(追記)だからさ、絶対に『教科書ガイド』を買ってはならないのだ!
     楽しようとするならそれもいいが、後で苦しむことになるぞ。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

kimutatsu

基本を潰すのに妥協は不要!

Posted on: 2008年8月10日(日) 15:05

北海道は秋?

北海道にいるNEXTSTAGE社の酒井社長から、これってひょっとすると
俺たちは付き合ってるのか?と思うぐらいたくさんの写メが届きます(笑)。

昨日の馬の写真とか今日のトンボの写真とか、要するに北海道なのねと
思うような写真がガンガン届くのですが、酒井さん、返事しなくてごめん。

返事はしてないけど、ちゃんと画像は保存して、こうして使ってるからさ。

喜久屋書店小倉店

昨日ある学校の先生から連絡がありまして、基礎力マスターを生徒たちが
愛用してくれてるとのこと。嬉しいものです。そういう報告は非常に嬉しい。

で、彼曰く・・・

Vol.2基本単語基本熟語篇は『キクタンBASIC』と『キクタンADVANCED』
を合わせたぐらいのレベルで、全然基本なんかじゃないと仰る。

Vol.3基本文法篇は『NEXTSTAGE』よりも問題が難しくて、覚えてるだけ
では太刀打ちできないので、とても基本ではないと仰る。

そして「だからこそ生徒たちには思いっきりやらせてる」と笑って仰ってはった。

JUGO先生も同じようなことを言うてはったなぁ。

僕、思うんですよ。

基本ってのは大事と言いながら、極めて相対的で、その範疇が先生や学校、
あるいはもちろん生徒たちによって違うもんですよね。

たとえば野球に例えますが、内野にゴロが転がってきたらファーストで刺す。
これができることが基本だと思ってるレベルの人もいますね。

ランナー1塁でショートゴロが来たら100%に近い確率でゲッツーが取れる
ことが基本的だと思ってる人もいれば、取れたら大喜びする人もいます。

基本ってのは人によって違う。いや、違ったらアカンはずなのに、「この程度
できるのは当然だ」と思うレベルって、実は人によって違うんですよ。

僕は『東大英語基礎力マスター』のVol.2や3は基本やと思ってます。

この程度のことはできて当然やと思ってるし、この程度の単語熟語や文法は
鉄板にしないと次のステップに進んでから、凄く苦労することになると信じてる。

Vol.4の基本構文篇は文法を固めて、英語を喋ったり聞いたりするための
基礎を構築するための本なのです。だから確かに基本プラスアルファと言える。

前も書いたが、Vol.4までいけば英語力は相当なレベルまでいってるはず。
でも少なくともVol.1~3は英語の基本です。

だからVol.1~3の確認テストをするならば、合格点は90点ではなく100点。
1つでも間違ったら不合格です。できて当たり前なんだから当然です。

ブックストアー談

この基礎力マスターについてはやっぱり想いがありましてね。

この程度もできないのに大学の英語の授業なんて受けられるわけないやん
と思ってる。受験勉強って、大学の授業を受けるための準備ですからね。

大学に入って「今年の生徒はこんな単語も知らんのか?」と大学の先生に
思わせるのはイヤなので、やっぱりこだわりたいなと思ってるのです。

大学にいれるために英語を教えてるんやないですからね。
大学に入ったあとに通用する英語力を身につけないと面白くありませんわ。

基本を大事にしましょう。でも覚えておいてほしいことがあります。

キミがこれは応用だと思ってることは、隣の人にとってはもしかしたら基本かも
しれません。20回音読すれば十分と思っていたら、隣の人は涼しい顔で30回
やっているかもしれません。それが当たり前やと思って。

基本を潰すと一言で言いますが、基本ってのは深いものです。

講談社の東大出の編集者が「Vol.4までやれば早慶はかたい」と言うてくれた
言葉の意味を噛み締めて、どうぞ基本を潰してほしいと願っています。

絶対に基本をしっかりと潰してやる!という決意を持っている人は
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(追記)ついでに言うとくと、英語の勉強ばかりやっていてもあきませんよ。
     全ての教科の基本は読解力と思考力にあります。

 

 


kimutatsu

英語の形容詞について

Posted on: 2008年7月28日(月) 18:16

布施の書店
(東大阪市布施のヒバリヤ書店です)

突然豪雨に襲われている神戸ですが、皆さんのところは大丈夫ですか?
15時現在、大雨洪水警報が出ています。お気をつけください。

先ほど野球部の練習が終わり、あるテキストを見ていたのですが・・・

cute(キュートゥ)という形容詞をやたら使っている本がありましてですね。
どうも違和感があるんです。この形容詞、こんな使い方するかなぁ。

cuteは女性がよく使う形容詞で、いろんな文法書を読んでいても男性が
使うのは不自然というふうに書いてあるものが多いんですわ。

で、たとえば日本語の「キュート」とは違って、小動物や赤ん坊に対して
使うケースが多くて、「あの女性はキュートだ」という使い方はしません。

実際、以前アメリカ人の女性に対してある英語の先生がYou’re cute.と
おっしゃったら、その女性は急に機嫌が悪くなりましてね。

また「このバッグ、可愛いーい!」なんて感じで(笑)女子中学生とかが
言いますが、(え?言わない?言うやん。何かにつけて「可愛い」とかさ)
This bag is cute.って言い方は(言うには言うが)あまりしません。

まして男性がThis bag is cute.なんて言うと、「この方はゲイなんだな」って
思われてもしょうがないと思うんです。cuteってのはそういう感じの語です。

だから飼ってる子犬やハムスターに対してcuteと、女性が言うのはOKで、
僕みたいなオッサンが言うと、周囲の人は  ┐( ̄ヘ ̄)┌ ってなる。

ところがそのテキストにはThat boy is cute.と載ってるんですね。

このboyってのは結構なスポーツマンでして、どうもcuteな感じじゃない。
それに場面的にもcuteって言えるような場面設定じゃないんです。

俺が知らんだけか?と思って、ネイティブに電話したりもしたんですけど、
その文脈でcuteはちょっとimpossibleだろうということでした。

impossibleで思い出しましたが・・・

日本人が「会議に間に合うのはちょっと難しいな」なんて言うときには、裏に
「会議にはほとんど間に合わない」という意味合いが隠れていますよね。

ところが、It’s so difficult to arrive in time for the meeting.とすると・・・

「できないことはないが難しい」という意味にも取れるということなのです。
保証はできんぞっていうぐらいのレベルなのですね。

だって「できない」とは一言も言ってない。difficultは「できない」という意味
ではありません。「簡単ではないぞ」と言っているのですね。

だからたとえばタクシーの運転手さんに「悪いがヒースローに10時までに
行ってほしい!」って頼んだとします。で、It’s difficult.と言われたと。

そうするとニュアンスとしては、ルパン三世の次元大介みたいな感じでさ
「難しいが、できればチップははずんでくれよ」って感じのイメージです。

無理ならAlmost impossible.とかImpossibleと言うのが普通です。

だから知っておきたいのは、頼まれたことに対して「無理だ」という場合には
impossibleよりdifficultのほうが婉曲的に断るニュアンスなんだろうと思って
It’s difficult.なんて言ってはダメですよということですね。

形容詞の使い方は英語と日本語ではこのように異なるものが多々あります。
正しい使い方を知って(辞書でちゃんと調べて)使うようにしたいですね。

英語のうんちくをちょっとずつ紹介してほしいという方は
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(追記)ちなみに「うっそぉ!」というときに、間違ってもYou’re a liar!なんて
     言わないほうがいいですよ。You must be kidding.ぐらいでどうぞ。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

kimutatsu

英語の本のご紹介

Posted on: 2008年7月27日(日) 22:54

言霊

先日There is構文の後ろにthe Aとか固有名詞が来るっていう説明をしたら、
勉強熱心な他校の先生方から何通かメールを頂戴しましてね。

そういうのはどこで調べるんですかというメールでした。

僕が調べる場合、いろんな辞書や文法書を調べるのですが、主として武器に
しているのがMichael SwanのPractical English Usageです。

アマゾンはこちら

ちなみにこの前のThere is構文の箇所にthe Aや固有名詞が来る用法として、
もうひとつこのSwanの本に載ってありますので、紹介しておきますね。

物語の始めに、Long ago, there was a man in a place.とするところをですね、
Long ago, there was this man in a place.とすることがあると。

a manとするよりもimpressiveですよね。今から述べるその登場人物に対して
「この男」という言い方をしたわけです。訳す場合は「ある男」になるんですけど。

うちの学校のALTもこの本を愛用しておりまして、その影響もあり、結構多くの
先生方が使っておられるようです。

今の中1に採用するのを『ロイヤル英文法』にするか、この本にするか考え中
でしてね。まぁ、全部英語で説明が為されているので、一括採用は無理かなぁ。

無理なことないか。それまでに読めるようにしておいてやればいいだけのこと。

で、この本には日本語版もあるのですが、あまりお勧めではありません。
日本語版はこちらです。僕はこれも持っているのですがあまり良くない。

英文法の本が英語で書いてあるからいいのです。しかも英語版の説明ですが
かなり平易な英語で書かれてあって、非常に読みやすいです。

日本語で説明してあるものを買うなら、『ロイヤル英文法』でいいと思うけどな。

というわけで、SwanのPractical English Usage、英語を勉強されてる皆さんは
一度手にとって見られてはどうでしょうか。

僕は暇つぶしに読んでいることが多いのですが、新しい発見が結構あります。
生徒に説明するときにこうすればいいのか、という発見が多いですね。

というわけで、本のご紹介をさせていただきました。

英語の本の紹介、これからも宜しく!と思われる方は
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(追記)以前の回生には江川さんの本を一括採用したんですけどね。
     ええ本なんやけど、調べにくいんよなぁ。

  


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

kimutatsu

There is構文についての解答

Posted on: 2008年7月24日(木) 8:26

紀伊国屋書店梅田
(紀伊國屋書店梅田本店のアルクフェアです)

毎朝5時半にセミが鳴きはじめることに気がついた木村です。最初はポットの
お湯が沸騰し始めたのかなと思う程度のボリュームなのですが・・・

サーというかシャーというか、そういう音が小さくスタートし、そして数十秒後!

セミの大合唱が!┐( ̄ヘ ̄)┌

自分ら、暑いのに元気過ぎやし!(@。@;)

っていうか、もうちょっと遅く鳴き始めないと近所迷惑やし!_| ̄|○

というわけで、毎朝ご苦労なこっちゃと思いつつ、私もグラウンドへいく準備を
しております。今のところ野球部からは熱中症も出ず、ホッとしております。

先般の英語の話です。

There is構文は後ろに不定的な要素が来るのがスタンダードな用法であると
書きましたよね。普通は後ろにmy Aとかthe Aとか固有名詞は来ないと。

ところがですね。

There is the ground behind our school.
There is Mary.

これもOKな場合があるのですが、わかりますか?と質問して、そのまんまに
なっておりました。そろそろ答えを言ってもいいかなと思いまして。

正解は・・・

何らかの問題に対するsolution(解決方法)になっているような場合はOKだ
ということです。Aという人が投げかけた問題に対する答えの場合ですね。

たとえばこんな感じ。

Aさんが「野球したいんだけど、このあたりにグラウンドはないよねぇ」と言った。
そしてそれに対してBさんがこう答えるのです。

Well … Yes!There is the ground behind our school!
そうだねぇ・・・あ!学校の裏にあるグラウンドがあるじゃないか!

あるいはこんな感じもOKです。

Aさんが「明日の会議に行ってくれる人はいないよね。君も僕も都合が悪いし」
なんて感じで言うわけです。あるいは「明日のパーティーへの招待状ってさぁ、
全員に出したよね?」なんて疑問でも構いません。

それに対してBさんが言うわけですね。

There’s Mary!
(メアリーがいるじゃないか!)

これは「誰も会議に行く人がいないけどどうしよう」という問題に対するsolution
です。「全員に招待状出したね」という確認に対して「メアリーに出してない!」
と言う場合にも使えます。この場合はsolutionではないが、返答にはなってる。

こんな感じで何らかの問題に対するsolutionや返答の場合には使えるという
のが、there is構文の後ろのmy Aやthe A、あるいは固有名詞なのでした。

というわけで今日の授業は終わり。帰って復習しとけよ。はい、級長、号令!
(起立!礼!ありがとざぁしたぁ!)

こんな感じで英語の問題をちょくちょく提供していきますね(^-^)
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(追記)今日は新チーム初めての試合です。みんな頑張ろうぜ!

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 英語  

kimutatsu

皆さん、ホンマありがとう!

Posted on: 2008年7月21日(月) 1:20

基礎力2

昨日の夜は全国におられる非常に多くの先生方からメールを頂戴しました。
連絡をくださった先生方、本当にありがとうございました。

今回3冊の『東大英語基礎力マスター』が出ましたが、先生方がまず取り組まれ、
その感想が徐々に届き始めているんです。しかしホント熱心な先生方ですね。

教員ってのは勉強熱心じゃなくても務まるのが悲しいところです。教材等を
採用するときも、本の良し悪しよりも問題作成CDROMの有無で決めたり。

忙しさにかまけ、教科の勉強や読書に時間を割かず、授業の予習の際は
Teacher’s Manualを教科書に貼り付けるだけという先生もおられました。

でも大半はそうではありません。熱心な先生方がたくさんいらっしゃいます。

講演などで知り合った先生方とはメールアドレスの交換をすることにしていて、
本を出したりすると、連絡をくださったりします。ありがたいですね。

Vol.4

一昨日あたりから届き始めたメールを一部紹介しますと・・・

*******************************

Vol.4の暗唱例文が面白いし、今までの「構文集」の堅いイメージを打破する
ものだと思います。I don’t know why, but I sometimes feel like eating
ramen all of a sudden. (突然なぜかラーメンが食べたくなることがある。)
には笑いました。暗唱例文に工夫が見られて面白いです。

Vol.3の文法篇ですが、問題の出し方が絶妙ですね。これ一冊を仕上げたら、
文法は完璧になると確信しました。センター直前に生徒にやらせます。

ネクステージの文が拙いなと思っていましたが、Vol.3で問題に使われている
例文に工夫が見られて、笑いながら問題を解きました。面白いです。

4月に出ていたらネクステではなく、これを採用していました。この値段でこの
薄さでこの内容なら、一括採用する学校が多くなるのではないでしょうか。

Vol.2の単語と熟語はどのようにして選ばれたのか興味があります。驚くほど
必要最低限度のものばかりで、うちの生徒たちに最低限これをやらせた上で
センター試験に臨ませたいと思います。ありがとうございました。

Vol.4のCDが日本語→英語になっているので、とても斬新で面白いですね。
和訳用の英文と音読暗唱用の英文が違っている構文集ってはじめてです!

Vol.2とVol.3は生徒たちと一緒に書店にいって、希望者に買わせました。
Vol.4の構文篇は学年で一括購入します。

英語の苦手な生徒たちに、夏休みはこの3冊を徹底的にやるように言うわ!

*******************************

メールをくださった先生方、ごめんなさい。
もっとたくさんのメールを頂戴したのですが、全てを掲載することはできません。

やはり嬉しかったのは、「この程度では足りない」というメールがなかったこと。

どれだけ学校現場では、生徒たちが最低限度のことも覚えてくれなくて(泣)
教員が困っているかということなのですぞ!

これを作る際に、実はチームキムタツのメーリングリストで、いろんな先生方の
声をヒアリングしました。そういう声をベースに生まれた本だと言ってもいい。

いろんな学校で使ってもらえたら嬉しいなと思っています。
ご協力くださった先生方、感想を送ってくださっている先生方、感謝しております。

英文解釈実況講義篇(Vol.5)はカラー刷りみたいです。お楽しみに。
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(追記)なお、Vol.5とVol.6は関西弁まじりの僕の授業が再現されています。
    これまたお楽しみに(^-^)

 


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