KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2015年6月29日

kimutatsu

『人生の授業』を出しました

Posted on: 2015年6月29日(月) 0:06

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僕の新刊がやっと出ました。英語の本ではありません。エッセイです。
人生2冊目のエッセイとなります。タイトルは『人生の授業』です。

灘校でやってるのが英語の授業なので、これは『人生の授業』という
タイトルにしましょうと、あさ出版の木田さんが付けてくださいました。

僕は灘校の教員をやっていますので、昔からよくできる生徒だったの
でしょうね等と言われることがあります。

僕は高校時代、まったくできない生徒でした。

高校がマンモス校で、1学年1060人でしたが、僕は後ろから数えて
何番目かの生徒だったと思います。最後のほうの席次は覚えては
いませんけれども、最後の定期考査の数学と化学が0点だったのは
覚えています。そういう生徒でした。

それに高校2年生のときには、年間60日も欠席する生徒でした。

小さい頃からぜん息がひどく、大学のときには「こんなんで就職とか
できるのかなぁ」とぼんやり思ったものです。

32歳のときにはおよそ6000万円の借金を抱えていました。

街金と呼ばれる金融屋さんに「学校の先生なんか辞めて、こっちに
来いよ」とスカウトされたこともありました。とても怖そうな顔を
した人たちに、顔のすぐ前で怒鳴られたりしました。

もう人生終わったなぁと思うことだらけでした。

周囲の方々や家族に支えられて、ようやくここまで来たなぁと思ってて、
だから普段からご縁や感謝という言葉に敏感になっています。

junku_sannomiya1

 

この写真はジュンク堂書店三宮店さんです。10年前にこの書店さんで
僕は泣きに泣きました。自分の初めての本が並んでいるのを見て。

小さい頃からあまりちゃんとしない子どもでしてね。

日記も3日続きません。一度だけ4日続いたことがあります。そうしたら
学校の先生に表彰されました。日記が4日続いただけで「頑張ったで賞」
をもらうと逆に落ち込みます。僕はそういう子どもでした。

だから順風満帆な人生だったんでしょうねと言われたりするとねぇ・・・

そんなことないんですよ。けっこう大変だったんですけどねと答えて笑い
ます。でもあまり詳しくは話してきませんでした。

話すようなことでもありませんしね。

でも、この度、あさ出版の木田さんに「全部書いてみてはどうでしょう」と
唆されて、自分が考えていることや、どうしてそういう考えに至ったのか
について、いい恰好をせずに書いてみました。

死を意識して動けなくなった小学生時代のこと。

学校に行けなくなってしまった高校時代のこと。

成績が悪かったのに全く怒らなかった両親のこと。

大好きだった前任校を辞めたときのこと。

大変な借金を背負わねばならなくなったときのこと。

そのたびに気持ちを切り替えながら、うまくメンタル面の負荷をリムーブ
しながら生きてきました。

だから10年前、念願の本が出せたときはジュンク堂書店三宮店さんの
問題集売り場で号泣しました。なんか夢がかなったなぁと思って。

それから10年。

なかなか続けられない僕でしたが、自分は本が好きなんだなということ
に気づいて、ひたすら書き続けてきました。言葉にこだわりながら。

ある意味ではこの三宮店さんは僕の原点なのですね。

今日はご挨拶に行ってきました。さっそく、担当の西村さんが、エッセイ
を棚に並べてくださっていました。

嬉しくて、全部の本にサインをさせていただきました。

ですので三宮店さんでお買い求めいただくと、今ならサイン本になって
おります。3階の語学書のコーナーです。

junku_abenoharukasu

こちらはジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店さんの様子です。担当
の白水さんが写真を送ってくださいました。本当に感謝しています。

今日は多くの方々からメールやメッセンジャーやラインでご連絡を頂き
まして、恐縮してばかりいました。

「読みました!自分の人生を見つめ直しながら読みました。」

「一気に読破しました。辛くなったらまた読み返します。」

「前川先生と柴原先生との座談会、よかったです!」

「お父さん、自殺しなくてよかったですね!」

なんかいろんな方々からのメッセージを読みながら、こういう人たちに
支えられてるんだなぁと思いながら、あの暑くてしんどかった夏の日を
思い出していました。

今が土砂降りであっても、絶対に雨はあがります。

そう信じて、呑気に生き続けることです。

僕は全く特別な才能があるわけではありません。むしろ超がつくほど
グータラな人間です。

この本は、頑張っているのに上手くいかないなぁとか、どうして自分は
こんなについてないんだろうとか、頑張っているのに自分を責めている
不器用な人にむけて書きました。

いつもはこの本に書いたようなことを、灘校の教室で語っています。

そんな「人生の授業」を皆さんと共有できれば幸甚の至りです。

よかったらお読みください。いつもありがとうございます。

 

今日もブログにおいで頂きまして、ありがとうございました。
座談会にご協力くださった柴原さんと前川君、ありがとうございました。
おかげでとてもいい本になりました。感謝しています。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 本の紹介  

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