
初めて本を出した時、あるいはブログを始めた時のことです。
当時はコメント欄があったんです。今のフェイスブックみたいに。
「あなたは〇〇先生を意識しているんでしょう?」
そういうコメントをいただくことがありました。たまにですが。
〇〇には当時有名になられていた予備校の講師を代入してください。
僕はある意味、びっくりしました。
だってそういう人のことを意識したことなど一度もなかったからです。
僕が意識しているのは、さださんです。いつも、さだまさしさんです。
歌手、作詞家、作曲家、映画監督、小説家、翻訳者・・・
どれが本業かなんてわからないぐらい、いろんなことをされています。
そしてどれも非常に高いレベルで。
今回ご紹介するのは、さださんの『銀河食堂の夜』です。

僕にも行きつけのお店というのがあります。
それは焼き鳥屋であったり焼肉屋であったりします。
北新地のバー織田もそうです。
行きつけのお店では「木村さん」と呼んでいただいています。
何度も行っているうちにマスターと仲良くなります。
従業員の方とも笑顔で話ができる、それが行きつけというものです。
行きつけのお店に行くと、笑顔になれるんですよね。
それと、変な人は連れていきたくないんです。
お店のクオリティーを僕が下げてしまう気がして。
それが行きつけというものです。
さて、この小説では「銀河食堂」という名前の変なバーが舞台です。
東京下町にあるそのバーにはいろんなお客さんがやってきます。
ね、ここまで書いただけでも面白そうでしょ?
あとは読んで楽しんでみてください。

読後感の良さは半端ないです。
こんなにページを繰るのが楽しみな、
思いっきりの笑顔になれる、
涙が出る、
そんなストーリーがどうして書けるんだろう。
日本語のレトリックのレベルの高さも素晴らしい小説です。
日本語を大切にされているさださんの真骨頂ともいうべき作品です。
あぁ、さださんはずるい。そして、さださんになりたい。
ブログにおいで頂き、ありがとうございました。
紅白のさだまさしさんのステージ、良かったですねぇ。