
8月末の夏期講習ではこの本を使って自由英作文の答え方に
ついて、けっこう詳しく説明しました。
最近は特に自由英作文に対する需要が高まっていますね。
以前は和文が与えられて、それを英語に直すのが主流というか
英作文といえばそういう形式を指していました。
今ももちろんそれはそうなのですが、大学の入試を分析しますと
日本語を英語に直す形式の問題が減ってきています。
もちろんあるにはあるのですが、『ユメブン』などに出てくるような
いわゆる英文法basedな英作文とでもいいましょうか。
「もし僕がお父さんなら、息子にもっと小遣いをあげるのになぁ」
こういうような極めて英文法basedなものが中心となっています。
京都大学や大阪大学の問題はさすがにそういうレベルではない
のですが、教員が「日本語の崩し方」をしっかり説明してやれば
あとは結局は英文法basedなものばかりになります。

で、むしろ大学入試では自由英作文の問題がかなり多くなってき
ています。
これは当然の流れです。社会に出れば、相手の英語のメールに
対して英語で返信したり、英語でレポートを書いたりできねばなら
ないのです。日本語を英語に直すのではなく、最初から英語で書
かねばならないのです。自由英作文だらけなのです。
自由英作文の場合には、自分の英語力の範疇で書けるからこそ
ミスのない英文にするのですが、だからと言って大学の入試で
My hobby is collecting stamps.的な文ばかりではダメです。
「この子、なかなかよくわかってるやん」という英語を書きたい。
『東大英語ライティング&グラマー』を使って、訳例をいくつか提示
して、そして実際に自分がどうやって訳例を作ったのかというプロ
セスを、メモを取る段階から説明しました。
自由参加の夏期講習でしたが、学年220人のうち160人ぐらい
の生徒たちが参加していました。
またセミナーなどで説明します・・・需要があれば。

英語の先生方にはこの本に載っているレベルの問題は簡単に対
処できるように自己研修をしてほしいなと思っています。
エラそうに書きましたが、以前は僕もできませんでした。
教員としての年数を重ねるにつれ、自由英作文が得意になりました。
でも年数を重ねるだけでできるようになるものでもないと思います。
ミスがなくて自分の英語力の範疇で書けるからこそ、英語力を高め
つつ、使うべき単語やイディオムを考えながらプロらしい文章を書い
てみたいものです。
プロ同士がお互いに添削し合うのもいいかもしれませんね。
また勉強会などで一緒にやる機会があればと思っています。
受験生の皆さんで自由英作文の力を高めたい人は、ひとつの問題
に対して3~4つの解答を作ってみて、先生方に見てもらうことです。
適切なアドバイスを頂くことによって力が伸びていきます。
どういう文章が得点の高い文章なのか、そしてそれを書くためには
日頃からどういう勉強をしないとダメなのかがわかってくるからです。
先生方も勉強です。生徒たちも勉強。もちろん僕も勉強です。
EJやTIMEを定期購読しているのは、そのためでもあるのです。
お互い、努力を楽しみましょう。
今日もブログを覗いて下さってありがとうございました。
なんかえらい涼しくなりましたが、風邪などお召しにならないよう
お気を付けください。