KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

カテゴリー別アーカイブ: 英語勉強法と参考書

kimutatsu

僕が英語力を伸ばした方法

Posted on: 2016年3月7日(月) 22:00

nansho12

福島県の前田先生のフェイスブックを読んでいて、思い出していた
ことがあります。僕がリスニングに自信がなかった頃のことです。

灘校に移った34歳の時点でリスニング力とスピーキング力に全く
自信がなかったので、このままでは灘校で続けていけないなと思い、
当時の弱点であったリスニング力とスピーキング力を伸ばそうと
考えました。

まずはプロに聞こうと思い、いろんな通訳養成学校に行きました。

そこで単語と英文のクイックレスポンスのトレーニングをやっている
のを目の当たりにして、それが『ユメタン』を創るきっかけにもなりま
した。今から思えばとても刺激的でしたが、最初は全くついていくこ
とができず、「だから学校ってダメなんです」とさえ言われる程でした。

とても悔しかったです。

だから今、多くの学校で『ユメタン』を使って下さっているのはとても
嬉しいのですが、著者としてはクイックレスポンスにこだわってほし
いのです。そのためにCDもアプリも付いているのですから。

nansho13

それにプラスして僕がやっていたのが多読多聴です。多読多聴って
いわゆる知らない単語や表現が出てきても無視してたくさん読むと
いうやり方がよく書かれていますよね。

でも自分のレベルを考えると、そんな甘い方法では伸びないなと思っ
ていました。今でもそう思っています。

そこそこのレベルでいいのであれば、知らない単語や表現を放りっぱ
なしにして読めばいいと思いますし、聞けばいいと思います。

でも高い英語力を身に付けるためには、知らない言葉が出てきたら
それを調べた上で、今度は自分が使うために覚えないといけません。

僕の多読多聴は何度も何度も同じ文章(400 wordsぐらいのもの)を
読んで、暗唱できるぐらいまで反復しました。

多読といっても同じマテリアルを多読するのです。

そしてそのまま暗唱するところまでやります。

だいたい100文章ぐらいは暗唱したと思います。

20長文ぐらい暗唱したぐらいでスピーキング力が明らかに何か違って
きているのを感じていました。

そして40文章、50文章と重ねるごとにかなりスムーズに英文が読める
ようになってきているし、話せる力はさらに伸びていました。

言うまでもないことですが、音声CDが付いたものを選びました。

おそらく100文章ぐらい覚えたと思いますが、気が付いたらリスニング
の力も伸びていました。

そんなことできるかい!と言う人もいらっしゃるでしょう。

でも知らないことを調べながら、愚直に反復することが何よりですよ。

知らないことを放りっぱなしにするのではなく、文構造も何もかも正しく
理解した文章を、何十回も読むのです。

暗唱しようと思って読むのではないのですよ。気が付いたら暗唱してた
というのがいいと思います。気の利いた表現があれば、それを使ってい
る自分を意識します。この表現はこういう場面で使えそうだなぁ・・・
等と考えながら何度も何度も「多読」するのです。

本当に英語力を身に付けようと思われる方はチャレンジしてください。

rapidreading6

このシリーズはマーク・ピーターセン先生がお書きになった素晴らし
い文章がたくさん載っていますのでお勧めではありますが、他のも
のでもいいのがあればそれをされるのがいいと思います。

CDですが、最初はかけながらやったほうがいいでしょう。

でないと発音記号的な発音になってしまうからです。CDに入っている
英語の発音を真似ながら20回ほど音読したら、あとはCDを聞かなく
っても、正しい発音で音読できると思います。

大事なのは・・・

1.正しい発音で音読しているか。
2.細部までしっかりと理解した英文か。
3.使うことを意識して音読しているか。

という点ではないでしょうか。

参考になれば幸いですが、僕は『ユメタン』的なクイックレスポンスと
読んだものを暗唱するまで読み込む式の多読で英語力を伸ばした
のです。だから僕の本は常にタフでキツいですが、自分の経験が
ベースになっていることをご理解頂き、同じように伸ばして頂ければ
と願っています。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
音読し始めは、頭の中でいろんなことを考えますが、
何十回と読んでいるうちに無になれます。

 


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三学期は単語と文法のみ!

Posted on: 2016年2月29日(月) 6:00

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三学期の授業も3月2日で終わりです。3日が定期考査前日恒例の
臨時休校で、4日から期末考査が始まります。

考査は1週間続きます。

試験範囲はすでに発表してあります。

03

今回は教科書からの出題はなし。『5-STAGE英文法完成②』からの
出題がメインとなります。

『ユメタン⓪』はUnit 05までですが、これは英文法の出題の中で出し
ます。単語そのものを問うというより、英文の中で覚えた単語をふん
だんに使ってありますので、それを読んで答える形になります。

三学期は中学入試、卒業式、高校入試で授業がけっこう抜けたので
あえて教科書は一切やらないで英単語と英文法の指導だけを反復し、
教わったところを何度も反芻してもらいました。

恐いのは「覚えたつもり」です。

何度も反復するというのはどういうことなのでしょうか。

それは覚えたつもりでいたことでもかなり忘れていることを発見すると
いうことです。そして「あれ?覚えたはずなのに」を反省し、声を出して
もう一度最初から覚え直すことです。

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イメージとしては九九を覚えたときを思い出していただければ。

せっかく5の段まで覚えたはずなのに、最初から言ってみると2の段や
3の段を忘れていることって誰でも経験します。

そしてため息をつきながら、もう一度最初から何度もやっているうちに
「ににんが」と言われた瞬間に「し」と言えるようになってくるのです。

英単語や英文法もそれに近い指導を行っています。

生徒たちの頑張りに期待して、さぁ試験問題を作るとしましょう。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
灘校の写真をデジカメで撮影してると、生徒たちが
またブログで使うんでしょと笑いながら近づいてきます。

 


kimutatsu

復習の鬼になれ!

Posted on: 2016年2月24日(水) 6:00

sanseido1

三省堂大阪支社の池田さんが灘校に久しぶりに来て、昨年の春に
出させて頂いた『中学英語まるまる総復習BOOK』が、今月に入り、
かなり採用を頂いていると教えてくれました。

ありがとうございます。こういうのは嬉しいです。

生徒たちが英語を苦手としている場合、その原因の大半が中学の
単語と文法が習得できていない点にあります。

逆に言うと、そこを徹底的につぶせば、平均以上の英語力が身に
つきます。開校当初の西大和学園では、高3になっても英語を
苦手にしている生徒たちには中学英語をやって伸ばしました。

この本は確かに中学英語、特に単語と文法の復習ができるように
なっているのですが、もう1つ、著者としてはこだわった部分があり
ます。「英語の復習ってどうするのか」を知ってもらうことです。

その意味もこめて、単語と文法以外に、長文を4つ掲載して、長文
を音声CDに入れたうえで、このCDをどう使って読解力と同時に
リスニング力もアップさせるのかについて書きました。

復習の仕方をこんなに反復して掲載した本はあまりないと思って
います。予習も大事かもしれませんが、復習は何より大事です。

伸ばすのは復習なのです。

この本を手にした生徒たちが、英語力にプラスして、英語の復習
の方法ってこうするんだなというのを体得してくれたら嬉しいです。

先生に提出して終わりなのではなく、次につなげる勉強をしてい
ただいて、どんどん英語の基礎力を身に付けてほしいものです。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
採用特典にしている英単語と英文法の全エクセルデータ、
および長文の確認テスト(2種類)もご活用ください。

 


kimutatsu

教え子のブログより

Posted on: 2016年2月19日(金) 0:05

nada048

灘を卒業してすでに10年以上経つ教え子が、自分のブログの中で
「どうやって英語を使えるようになった?」を書いています。

参考になるかなと思って、こちらにリンクを貼りますね。

曰く、「まずベースにあるのは中高時代。文法をしっかり体系立てて
日本語で学んだのはけっこう大きいと思ってる。」と。

彼は努力家というよりも、サッカーや音楽をこよなく愛していたけど、
自分を磨くということに関しては意識が高かったと思います。

彼のブログはこちらから読めます。

参考になれば。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
しかしTOEIC満点取ったのか?
青は藍より出でて藍より青し・・・やな。

 


kimutatsu

旭丘高校、仙北谷さん全国3位!

Posted on: 2016年2月18日(木) 5:50

hokkaidoshinbun

昨年、『ユメタン』を使って下さっているご縁で札幌旭丘高校さんを
訪問して講演させていただきました。

その時に彼女のスピーチ原稿を読ませていただいたのですけれど、
とても素晴らしい英文で書かれていました。

思うに、英語を話したいという人がいるけれども、英語を話せるって
言ってもなんでもかんでもネイティブみたいに話せるようになるには
何年も何年もかかります。

どういうことを話したいのか、まずはコンテンツを定めることです。

彼女の場合はアイヌ語消滅についてですね。

日常的なことを英語で話したい。
自分が進もうとしている進路について英語で話したい。
日本の歴史や文化について英語で話したい。

何について話したいのかによって、勉強法は異なります。

何について話したいのかによって、使うべき教材は異なります。

まずはコンテンツから。

それがあって、次が英語の勉強なのです。

英語からスタートすると、何をやっていいのかわからなくなりますよ。
単語かなぁ、文法かなぁ・・・話すという点では、どちらも大切ですが
ある意味ではそこから始めると長続きしません。

仙北谷さん、おめでとう!これからもいろんな勉強を楽しんで下さい。
そしてそれを英語で言ったらどうなるんだろうと考えることによって、
英語で話せるコンテンツが増えてきます。

内容ファースト、英語セカンド。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
まずは自分と自分の故郷、あるいは日本という国について
英語で話せるようにトレーニングされてはどうでしょうか。

 


kimutatsu

まずは和訳から

Posted on: 2016年2月10日(水) 6:00

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ある出版社の営業マンの方からラインでご連絡を頂戴しました。

『ユメタンJr.身の回りのことを話そう編』を使って勉強されていると
いうことです。ワハハ、自分の会社の単語集を使ったらどうなん?
と返信をしたら「それはそれ、これはこれ」とのことでした。

アルク以外の出版社の方にも使って頂けるのは嬉しいものです。

彼曰く「単語は単語でいいんだけど、むしろ英文が面白くてそれを
和訳しながら進めています」とのこと。

ふむ、素晴らしい。

「英文がいい」と言ってくれる人は多くて「覚えます」と言ってくれる
のですが、なかなか覚えるのは時間がかかるというものです。

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まずは英語を見たら日本語の意味が言えるところまで反復した方
が速いと思います。まずは全部を和訳できるところまでやります。

和訳できないものは何度も反復します。ただし、日本語を覚えるの
ではなくて、どうしてそういう和訳になるのかわからないものは辞書
とか参考書で調べながら進めるべきです。

和訳ならできるなと思うまでに何回も反復しているはずです。

英語から日本語を先にこうして徹底してやっておけば、英文を覚え
ていくのに時間があまりかかりません。

彼が言うように「和訳しながら進めています」が先ずは正しい勉強法
だと言えるでしょう。

というわけで、彼に負けないように身の回りの単語を覚えていって
くださいね。単語を覚えるだけではなく、英文ごと覚えることによって
英語を話す力が高くなりますので、今日書いたことを参考にして、
まずは和訳がちゃんとできるところまで反復してみてください。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
身の回りのことが英語で話せると嬉しいですよね。

 

 


kimutatsu

英語→日本語から始めよう!

Posted on: 2016年2月3日(水) 13:49

sanseido1

先日ある雑誌を読んでいたら英語の勉強法について特集されていて、
関先生のコラムが掲載されていたので熟読しておりました。

関先生の本はとても参考になりますので、愛読して指導に生かしてい
るのです。その関先生がおっしゃっていることと、僕が『中学英語まる
まる総復習BOOK』の中で書いたことが合致していたので、とっても
嬉しく思いました。横にいた矢部君に「な!俺の言うとおりやん」と。笑

単語や英文を覚えるときに、日本語から英語を先に覚えようとすると
とても効率が悪いので、まずは英語から日本語にトランスレーションを
したうえで覚えたほうが速いというものでした。

単語集によっては左に日本語、右に英語が掲載されているものがあり
ますけれども、関先生の言葉だと「英語→日本語から始めるのに比べ
4倍ぐらい余計な時間がかかる」ということでした。

4倍かどうかは僕にはわかりません。

でも例えばフレーズを覚えようと思って、いきなり日本語を見ながら英
文を覚えようとしたり、単語でも日本語→英語からスタートするのって
とても効率が悪いように思います。

参考になれば幸いです。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
ようやく熱が下がりました。今日から再スタート。

 


kimutatsu

アクティブラーナーズを育てよう

Posted on: 2016年1月10日(日) 9:30

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巷では「アクティブラーニング」という授業手法があたかも存在する
かのように言われ、特に公立の先生方は「文科省が言うんだから
アクティバらなくっちゃ!」と感じていらっしゃるように思います。

でも昨年秋のシンポジウムで文科省の課長が600人の聴衆の前で
はっきりと「これがアクティブラーニングというものは文科省の中でも
まだ明確にはなっていない」と仰り、それを元事務次官も聞いておら
れて異議を唱えなかったのですから、文科省がどうおっしゃろうが
こうすれば生徒たちの力を伸ばしてやれるという自分なりの方法を
われわれ教員は地道に突き詰めればよろし。

大事なのは「アクティブラーニング」という授業手法などないのであり、
あるのは「アクティブラーナーズ」をどうすれば育てられるのかという
認識なのです。Active Learners(主体的な学習者)です。

教員がこうやれといって指示しないと何もできないような学習者では
ダメで、自分からいろいろと調べてみよう、読んでみよう、考えてみよう
とする学習者を作ることが大事なのです。

そのためには授業でしっかりと知識を身に付け、それを知恵に変える
方法を教えてやることだと僕は思っています。

福島県郡山市なう。

今日の「ふくしま高校生無料セミナー」は長文読解の授業です。

しっかりと上から訳読して理解してもらったうえで、びっくりするぐらい
音読してもらいます。「こうすれば英語力は上がる」を体験してもらい、
これからの英語の勉強に活かしてもらいます。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました!
郡山で開催するのは初めてです。
130名の高校生たちと一緒に楽しく勉強してきます。

 


kimutatsu

理解したうえでの音読

Posted on: 2016年1月9日(土) 16:00

sanseido1

この本には何度も何度も書いたのですが、復習をするから伸びます。
いくらいい授業を受けても、復習しないとダメなものはダメです。

自分で勉強するから伸びます。

その際に、英語を何度も音読して、頭に刷り込むことが最重要です。

この本は単語と文法と長文読解の復習方法が書かれています。

単語であれ文法であれ長文であれ、音読は重要です。

ただ、世間的に音読最強!みたいな空気が流布していたり、音読を
していれば英語は上がるという説を唱える本が出回っているのには
どうも強い違和感を覚えます。

音読をする前には必ずその英文や文章の理解が要ります。

理解のない音読は意味がありません。

したがって音読用の本には、理解を助けるページが必須となります。

理解をするためには沈思黙考が必要です。

このtheは何だろう。このonは何だろう。このwouldは何だろう。

そういうことを(調べながら)じっくり考えることが必要です。

そういうことをないがしろにして音読活動をしても、あまり英語力は
上がりません。思考→理解→音読→刷り込みの流れです。

文科省の官僚の方が「沈思黙考することもアクティブラーニングの
ひとつです」と言ってくださいました。それを聞いて安心しました。

音読しようとする姿勢がある人は英語力が上がる可能性が高いの
ですが、その前には完全理解をするのだという認識を持ちましょう。

その意味では「訳読式」の授業が悪者のように言われていますが
僕はそうは思いません。理解するためには授業での解説は必須で
そこを抜かした形でのペアワークは危険です。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございました。
単に読んでいるだけ、聞いているだけ、解いているだけ・・・
これではいくら問題集をやっても成績は伸びないよ。

 


kimutatsu

岡山県リーダー育成のための合同合宿

Posted on: 2016年1月9日(土) 10:00

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岡山県教委主催の「岡山県リーダー育成のための合同勉強合宿」
で授業をしてきました。岡山県にある公立高校の生徒たちが多数
正月から参加していて、熱気にあふれていました。

僕が講師をさせていただくのはこれが2年連続2回目。

岡山では『ユメタン』を使ってくださっている学校が多いのです。

だから最初は『ユメタン』を使って、単語の覚え方の説明。

覚えることを覚えないと成績なんか上がらないよと言いながら。

それが終わってからリスニングや長文読解の授業をさせていただき、
生徒たちには英文を読み込んでもらいました。

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アクティブラーニングという言葉がありますが、英語に関して言えば、
そういう授業の手法はあり得ません。

苦手な生徒であればあるほど、細部までしっかりと理解することです。

沈思黙考して、辞書を引き、地道な勉強が土台となります。

理解をした上で、何度も何度も読みこんで、英語を刷り込むことです。

岡山の生徒たちと先生方のお役に立ったのであれば嬉しく思います。
またこれからも『ユメタン』のCDを使って、瞬間的に英作をする力を
鍛えると同時に、文章を読み込んで英語力を高めてくださいね。

 

今日もブログにおいで頂き、ありがとうございます。
福島県郡山市に向かいます。
一昨日、福島県奥会津から戻ってきたところです。
福島の子どもたちの役に立てれば嬉しく思います。


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