KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2010年3月1日

kimutatsu

概要をつかむ力を涵養すべし

Posted on: 2010年3月1日(月) 21:59

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東大の二次試験の問題を見ていて思うのは、「概要をつかむ力」が重視されて
いるってことですね。そうなると対策方法はもう自ずから知れますねぇ。

九州大学の問題を見ていてもそうですが、「概要をつかむ力」をどう付けるかで
合否は左右されると言えます。

いつまでも「これがS、これがV」なんて読み方をしてたらあきませんで。

一応言うておくと、それも大事です。それは『ユメ勉』にも書いたとおり。文構造
を理解するってのは、特に下線部訳なんかでは重要だと思います。

でもいつまで経っても、そう、高2や高3になってもそういう読み方しかできないと
なると、それはあきません。高2の前半ぐらいでそれは卒業したいところ。

なんのために英文解釈をするのか考えればわかります。

高校生は翻訳家ではない。翻訳家が「最近の翻訳家の卵はレベルが低い」と、
仮に嘆いたとしても、それは関係ない。

なんのために英文解釈をするのかというと、本を読んでいるうちに「あれ?これ
ってどういう意味なんだ?」と立ち止まる瞬間があります。

例えば倒置が使われていたり、省略が使われていたりして、ざっくり読みをする
にはちょっと難解な箇所があったりするわけですね。

そしてそこをすっ飛ばしてもいいんやけど、その箇所がその本にとって中心的な
内容を含んでいたりすると、すっ飛ばすことはできないってことになる。

なのでその箇所だけはじっくりと読んで、著者が何を言っているのかを読み取る
ことになるのですが、そのために文構造を取る練習をやれば、役に立ちます。

したがって使える英語を体得するのだ!リスニングやスピーキングなどの力は
重要だ!なんて言っても、やはり文構造を取る力だって必要なのですね。

僕も結構な読書家ですが、日本語の本を読んでいて「あれ?ここの動詞の主語
はどれだ?」と読み返さねばならない部分だって、たまにですが、あります。

だからそういう練習も必要なのです。

だけどそればっかりではいけません。「概要をつかむ力」こそが最重要なのは
たとえば日本語の評論などを読んでみればわかることです。

日本語で書かれた評論文を読んで、筆者の言いたいことを一言で言ってみる。
そういう練習をしてみてください。

言えなかったらそれは英語だの日本語だのに関係なく、「概要をつかむ力」が
不足しているということになります。

どれがSでどれがVなのかがわかったとしても、そして多少不自然であったとて
日本語に訳す力があったとしても、筆者が何を言ってるのかわからんのでは、
その文章を読んだことにはなりませんよね。

どの大学も気がつき始めたのではないかと思うのです。

いつまでも難解な文章を日本語に直してばかりの問題では、使える英語力など
身につかないし、そういう力を持った学生が入学してこないということを。

その点では東大が先陣を切って、ああいう問題を出し続けているっていうのは
非常に意味のあることだと思って、僕は評価しております。

今回からリスニングのOPTIONに「いずれでもない」が加わったことで、東大の
リスニングが難しくなりました。とってもいいことだと思っています。

センター試験のリスニングも今の2回読みから、近々1回読みになるそうです。
これもとてもいいことだと思います。2回も読まなくてもいい。1回でいいのです。

願わくば細かい情報を問うのではなく、リスニングも「概要をつかむ聞き方」を
涵養するような問題に変わってくれればと願っております。

東大をはじめとする国公立大学が要求している「概要をつかむ力」を育むため
には、やはり英語を英語として吸収し、理解する習慣をつけることですね。

詳細は『ユメ勉』に書きましたのでここでは割愛しますが、若い人たちにはそれ
を意識した上で英語学習を進めてもらいたいし、そうすればもっと英語ができる
日本人が増えてくるはずです。もっと英語が使える日本人が増えてくるはずです。

そうなるのを楽しみにしております。

 


kimutatsu

巨星墜つ

Posted on: 2010年3月1日(月) 10:42

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チャントリと聞いて、すぐに何のことかわかる人はおそらく関西人で、なおかつ
僕の世代よりは上の方ばかりではないでしょうか。

南方さんがお亡くなりになりました。

とても寂しい気持ちです。子どもの頃、彼らの舞台をテレビで見て、一緒になっ
て「痛ったぁ!」と叫んだものです。ハリセンを使った古典的な舞台でした。

山根さんの熱い熱い語り、本格的な殺陣、南方さんの大ボケ、更に伊吹さんが
ボケた後に毎回ハリセンで叩かれて・・・という水戸黄門並みにワンパターンの
舞台でしたが、それにいつも笑い転げていました。

伊吹さんが経済的理由で吉本をクビになり、結城さんが暴力団との賭博で脱
退し、山根さんが病気をされたりなどしました。

残念ながら南方さんがお亡くなりになったというニュースで初めて、いまだにあ
のチャントリが舞台をやっていたことを知りました。

落語が好きで、話術の勉強をするのに落語を使ったという話をよくする僕です
が、やはり原点になるのはこういった噺家さん、お笑い芸人さんたちです。

笑福亭松鶴(6代目)
桂枝雀(2代目)
中田ダイマル・ラケット
夢路いとし・喜味こいし
人生幸朗・生恵幸子
チャンバラトリオ(特に4人時代)
トリオザミミック
横山ホットブラザーズ
上岡龍太郎(漫画トリオの後)
新野新・笑福亭鶴瓶(『ぬかるみの世界』時代)

西川きよし・横山やすしが出てきて、オール阪神・巨人が出てきて、紳助・竜介
や明石家さんまが出てきました。そして漫才ブームが日本を席巻したのです。

あな懐かし。

関西人の会話には常にボケがあると言われます。

友人同士で喋っていて、ボケや落ちがないと「お前、それどこがオモロイんや」
と突っ込まれることになります。

それは上に挙げたような芸人の方々の影響であることは間違いありません。

南方さんのご冥福をお祈りいたします。もうチャントリの舞台はこれで見れなく
なったんですね。あぁ、なんて寂しい。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 日記  

kimutatsu

HUMAN to HUMAN

Posted on: 2010年3月1日(月) 9:15

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なんと!人文字で「ユメ」と描いてくださったのは、鹿児島県立出水高等学校の
生徒諸君です。生徒たち、本当にありがとうね。今吉先生から写真を頂きまして
感動しまくっております。ちょっと体がきつかったのですが、元気をもらいました。

授業見学に来られたラサールの先生、鹿島の先生、桃山学院高の先生がたと
話していたのですが、我々の全ての営みはHUMAN to HUMANですねぇ。

勉強の方法や授業の方法を論じる前に、人間としてどうか。そして人間同士が
どう支え合うのかを論じなければならないと思っています。

全員が手に『ユメ勉』を持って人文字を作ってくれている生徒たちと、彼らを校舎
のうえから撮影された今吉先生の間にも、人間同士の信頼関係があるんだろう
と確信しております。素晴らしいことです。

我々、何かにつけて他人を批判したり、他人の悪いところを挙げては「あいつは
わかってない」なんて言ったりします。

しかし自分はどうなのでしょう。自分は誰かを批判できるような立派な人間なの
でしょうか。どんな顔をして悪口を言っているのでしょうか。

誰もが未熟なのです。

未熟な人間同士ではあっても、良いところを見合いながら支え合いつつ、お互い
がより高みに向かって努力するプロセスこそ、重要なのではないでしょうか。

僕もまだまだこれからです。若い人たちに負けないよう、疲れず、悪口を言わず、
愚痴を言わないで、自分の未来を見つめながら前進していこうと思います。

 

(追記)今日から3月ですね。昨日は野球の審判を2試合もしましたが、
     お陰でとても勉強になりました。生徒たちに伝えて、またこれから
     強いチームを作るべく、鍛えていきたいなと思っています。

 


投稿者: kimutatsu  |  カテゴリー: 人生論  

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