KIMUTATSU BLOG
木村達哉のブログ「キムタツブログ」

日別アーカイブ: 2008年2月12日

kimutatsu

新中学1年生のみんなへ!

Posted on: 2008年2月12日(火) 15:04

正門

昨日は高校の合格発表および新中1の入学者説明会というのがありましてね。
新学年主任の山田先生が新入生の前でお話をされました。

その内容に関してはともかくとして、新入生がいきなり中学に入って塾に行って
張り切るのは諸刃の剣です。塾に行くことで安心感だけを買うならいいけど。

最近ベネッセの傘下に入った鉄緑会も、確かに行っている生徒もいますけれど
結果的に合わなくてどんどん辞めていく生徒も多いとのことですね。

小学生の時は塾に行くのが当たり前のようになっているので、中学でも同様に
考えて、塾に行かないと不安に感じる保護者も子どももいるようです。

しかし環境がガラリと変わりますし、何より進学校に入ると負担が増えますから
塾に入るとその負担がダブルになる可能性だってあるわけですね。

以前、上に書いた塾の講師で「私の授業は灘より上なので、学校に行くよりも
私の授業の予復習をちゃんとしたほうがいい」と言うた人がおられましてね。

それを聞いていた多くの生徒たちは「この講師はショボイ」と軽蔑したそうですが、
僕のクラスのある生徒が完全にその講師にハマっていましてね。

結果的にどうなったかというと、その生徒はなんと不登校になってしまいました。
成績が驚くほど落ちたのはいうまでもありません。

いいですか? 全ては学校が基本なのです。

どうしても学校では拾えない部分はあるので、それを拾ってもらうような形で
塾に行くならまだしも、学習内容を先取りしようと塾通いするのはダメです。

成績を上げるためにはまずは学校の授業のことを一所懸命にやることです。
そのうえで、もしも余裕があるならば塾を考えてもいいのではないかと。

僕は頭から塾や予備校を否定する気は毛頭ありません。塾にだって大事な
社会的役割があるのは間違いありません。立派な先生もいらっしゃいますしね。

ですが、せっかく志望校に合格したのに、灘で1番になってやろう!と考えるあまり
自分の番号を掲示板に見つけた直後に反射的に塾に行くのは間違いなのです。

学校のことも塾のこともどっちつかずになってしまい、結局、合格したにも関わらず
不合格になって他校に行った生徒より伸びなかったという例は捨てるほどあります。

英語にしてもそう。習ってもいない今から塾などにいって先に先にやるよりもむしろ
日本語の本を何冊も読んだ方が長い目で見ればベターなのです。

で、そんなことは英語のよくできる人なら誰でも知ってる。

だから英語のできる人は「先取りしなさい」なんてぜーったいに言わないのです。
ゆっくりでいいから、じっくりじっくり基礎を固めなさいと仰るはずです。

なのに何も知らない人が「先取りしてたまたま成功した先輩」という人から色々聞き、
そしてその「たまたま」を目指して先へ先へと進んでいくわけですね。

自分では「たまたまを目指してる」なんて思ってなくて、それこそが王道やと思って
先取りをしてる。同級生より先に英検2級を取ったといって胸を張る。

その英検も同級生に1年もすれば追いつかれるのに。それにその間に同級生は
2級は取れなくても、その前段階の基礎をその生徒以上にがっちり固めてるのに。

恐ろしいことです・・・本当に・・・それで何人の生徒たちが伸びなくなっていったか。
そりゃ英語ができなくても数学ができて東大に行った人もいますけどね。

教室

今度中学に上がる人たちは、英語よりもまず読書をする習慣を身につけてほしい。
文章を読むということは何よりも基本です。英語だけやない。数学も社会もそうです。

単語も文法もできるのに英語ができないという人がいます。当たり前ですね。

日本語の硬い文章が読めない人が大学入試に出題される評論文が読めますか?
絶対に読めない。普段から文章を読む習慣がないと英語も何もできなくなるのです。

そういうことがわかっている塾の経営者や講師なら安心できるのですけどね・・・
塾は経営が大事なので、どうしても実績第一主義になりがちなのです。

実績を出すのは悪いことではありませんが、学校と塾や予備校がいいところを
認め合って共存していかないと、結局は子どもが迷惑しますよね。

上に書いた生徒みたいに。

特に学生が講師をやっているところは、とにかく自分が優秀な講師であることを
生徒にアピールしたくってしたくってしょうがない人がいっぱいいます。

自分を優秀に見せるためにはどうしたらいいかわかります?

それは他の優秀な人をこき下ろすことです。「あいつはわかってないんだ」なんて。
「灘の教師ってわかってないんよね」なんていいながら笑いを取ることです。

そういう笑いを浮かべてる人の顔ってのは、なんか嫌ぁな表情してるんですよね。

でもそんなふうに言われたらその人がどうも優秀なように思えてしまう。
この人はきっとよく物事をわかった人なんだろうと思ってしまう。

大人でもそういうきらいがあるのに、まして社会的経験の乏しい生徒だと特にそう。

僕も知り合いに塾の方々がたくさんいらっしゃいますが、皆さん口を揃えて仰る。
学校といかに協力しながらやっていくかが大事だと。

生徒のことをよく考えておられる人ほど、そうやって仰るのです。先生方だってそう。
だから僕も生徒に「塾に行くな」と言ったことはありません。

行くならこういう塾に行ったほうがいいよとか、君の場合はどちらかといえば個人の
指導をしてくれるところへ行って、こういう指導をしてもらったら伸びるよとか言います。

だからね、中学に入る皆さんは焦って「みんなが通っている塾だから安心」なんて
短絡的に考えて塾に行ってはいけません。

小学生時代とはまーーーったく違うのです。

電車に乗って学校に通うだけでもかなり体力を使うし、ストレスになるのですから、
そこに塾に行くことで相当な負担を子どもに強いることになるケースもあります。

最初はまず学校のことをちゃんとやって、「このまま学校だけで当面はいけるな」と
思えるように頑張ることです。

で、「数学は先取りしてもこのペースならいけるな」とか「英語は家庭教師でも・・・」とか
考えるようなことになれば、そのときに学校の先生に相談されてはどうでしょう。

きっとまともな先生なら頭ごなしに塾を否定されることはないと思います。ちゃんと
相談に乗ってくださると思いますよ。

せっかく入った中学ですから、充実した学校生活を送るために最初は様子を見て、
そして生徒たちは授業に遅れないように自宅での予復習をサボらないことです。

新入生の皆さんは緊張しているでしょうけれど、諸君の選んだ学校は諸君にとって
最高の学校です。むしろ卒業時に「最高やった」と言えるよう努力しましょうね。

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(追記)これから自動的に中学生向けの記事も多くなりますよ(笑)。

 

  


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